2012 Fiscal Year Research-status Report
アメリカとコロンビアの連携事例による国際教育協力循環モデルの模索
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23531128
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鈴木 隆子 九州大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (00437071)
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Keywords | 国際情報交換 / コロンビア |
Research Abstract |
計画通り、先行文献調査と現地調査を行なった。 まず先行文献は、初年度に引き続き、書籍購入や学会・セミナー等に参加することにより、国際協力の既存モデル(ODA、NGO、フェアトレード、マイクロクレジット、社会起業、ソーシャルビジネス、CSR等)等に関する資料収集を行なった。さらに今年度は概念だけではなく、世界の先行事例についても資料収集を行った。広島、福岡、東京、オーストリア、コロンビアにおいてソーシャルビジネスの支援団体等の活動報告を聞くと共に、直接関係者からの話を聞く等して最新動向の把握に努めた。特に11月オーストリアのウィーンで開催されたソーシャルビジネスフォーラムでは、最新の現場の動向に関する知見が得られた。 これらの文献・資料等を参考に現地調査計画案をたて、4月13日に広島大学における研究会、6月17日に九州大学で開催された日本比較教育学会、6月24日関西大学の研究会の3つにおいて計画案について発表をしたことにより、有識者から助言を得た。これらの助言を基に現地計画の加筆修正を行ない、8月にコロンビアにおいて現地調査を行った。もともとの計画では現地調査はアメリカにおける実施を予定していたが、昨年度にも報告したように、対象機関「Escuela Nueva Foundation」のアメリカ事務所が閉鎖してしまったため、本拠地であるコロンビアに変更した。 現地調査は、8月に2週間程度コロンビアにおいて二つの教育を支えるソーシャルビジネスを実施する機関を事例として行った。ひとつはボゴタを中心とするエスクエラヌエバ、もうひとつはマニザレスを中心とするグラミンカルダスである。この調査の結果の一部をとりまとめ、3月に刊行された『言語文化論究』第30号に「ソーシャルビジネスをとりまく現状と大学に寄せる期待―コロンビアのグラミンカルダスを事例として―」を投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査地の変更は余儀なくされたが、調査内容についてはおおむね計画通り進んでいるため
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は最終年度であるので、成果のとりまとめと報告発信を行う。引き続き文献調査及び現地調査を実施し、理論と共に、既存事例及びコロンビアにおける事例を基に、国際連携を通じた国際協力モデルの現状把握と理論構築に務めフレームワーク化を試みる。これらの研究成果を6月に国際学会(世界比較国際教育)において英語で、また7月と11月に国内学会(日本比較教育学会及び国際開発学会)において日本語で発表する予定である。可能であれば、コロンビアからの関係者を日本に招いて、国際成果発表会を開催する予定である。さらに文書として学術雑誌あるいは書籍等に執筆発表する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
文献調査のための資料・書籍等購入。 コロンビアにおける現地調査実施にかかる旅費等。 研究成果発表にかかる旅費等(6月にアルゼンチンにおける国際学会(世界比較国際教育)、7月と11月に国内学会(日本比較教育学会及び国際開発学会)。 可能であれば、コロンビアからの関係者を日本に招いて、国際成果発表会を開催する旅費・謝金等。 さらに文書として学術雑誌あるいは書籍等に執筆にかかる経費。
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Research Products
(6 results)