2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23531234
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
清水 宏幸 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 学力調査官 (80562446)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 中学校数学 / 全国学力・学習状況調査 / 授業研究 |
Research Abstract |
1本研究の目的 本研究の目的は全国学力・学習状状況調査の結果を基にし,中学校数学科の授業改善の方向性を探るため,3つの地区で研究授業,授業研究会を行いそこから指導への示唆を得ることにある。本研究では,山梨県宮城県,沖縄県の3県の若手の数学科の授業者を選び研究授業を継続的に行う。全国学力・学習状況調査の結果から,課題がみられる内容についての指導に焦点を当てその課題克服のための研究授業を構想する際に,指導案検討の段階から議論に加わり,授業実践を行い,その授業を分析,検証し,そこから教材,課題設定や発問など指導への示唆を得ようとするものである。 2研究の概要 宮城県仙台市立山田中学校小野雄祐先生中学校2年生図形の証明の発展 山梨県南アルプス市立櫛形中学校塚田博紀先生中学校3年生相似な図形 沖縄県中頭地区読谷町立古堅中学校仲松研先生中学校2年生図形の証明 宮古地区宮古島市立伊良部中学校濱川朋之先生中学校1年生比例・反比例 4地区で9月,11月,2月と3月の授業研究会を行った。11月の研究会ではどの地区でも全国学力・学習状況調査で課題が見られた問題に関連した教材を取り上げ実践した。プレ授業本授業に向けての修正のための協議会,本授業研究協議会と1日をかけて研究会を行った。 3研究の成果 第1に授業者自身が自分の授業を振り返ることができたことである。授業者の4名の先生全てが,研究授業を作り上げる過程で教材研究や授業の進め方について議論できた。一度実践した授業をもう一度修正し,練り上げていくことで具体的な課題や発問等を考え実践でき,指導者自身が授業力の向上を確認できたと述べている。 第2に,全国学力学習状況調査の課題を多くの先生方と共有できたことである。特に沖縄地区の研究会では,授業研究に30名以上の先生方が集まり,授業についての協議会を行えた。このことにより,今,中学校数学の中で何が課題であるか,その課題をどう克服していくかを確認し,共通理解できた。
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