2013 Fiscal Year Annual Research Report
無限次元代数群とリー環の構造の研究、および語・記号列への応用
Project/Area Number |
23540006
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森田 純 筑波大学, 数理物質系, 教授 (20166416)
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Keywords | 代数群 / リー代数 / 準周期構造 / カッツ・ムーディ群 / 単純群 / 局所アフィン・リー代数 / 不変量 / オートマトン |
Research Abstract |
本研究課題の最終年であり、研究の一層の発展を図るとともに、課題の成果をまとめる研究を実施した。 カッツ・ムーディ群の構造の解明が進み、とくに単純性に関して大きな成果が得られた。それを国際学術雑誌 Cadad. Math. Bull. において発表した。すでに web では公開されており、現時点で冊子体に関しては印刷・出版に向けた作業中である。内容は、最も難しく残されていた階数2双曲型の場合に、有限標数の代数的無限体上で考えると、ルート部分群で生成される群は中心上で単純群であることが見いだされた。これは非常に大きな発見で、より多くのカッツ・ムーディ群の単純性が解明できる可能性がでてきたことになる。さらに次なる飛躍に繋がる研究成果である。 局所拡大アフィン・リー代数の研究では、局所アフィン・リー代数の分類理論完成を発表するべく、研究成果の最後の検証を行い、研究成果の更なる改良と、研究手法の一層の精妙化がなされた。また、局所アフィン・リー代数の同型問題への理論を発展させ、分類問題を理想的に解決すべく基本原理を開発した。これら研究成果は然るべき国際学術雑誌において近々発表する予定である。既に preprint は web上にて公表済みである。 準周期構造への代数学による貢献の研究では、様々なパターンを解析し、その隠された代数的背景を抽出し、表現論を経由して導かれる不変量に対して、カテゴリー的な研究を一層推し進めた。一連の研究成果の中で、「オートマトン」と「数の階層」の関係に関する基本原理を明解な手法で明らかにし、国際学術雑誌 Proc. Math. Stat. において発表した。
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