2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540084
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 範彦 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80166090)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | ホモトピー論 / ループ空間 / トポロジカル物質 / 非可換幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
Beilinsonがp進代数幾何のサイクルに関する定理を証明するのに用いた,有理ホモトピー論のMilnor-Mooreの定理の無限ループ空間の場合を Isogeny の意味で精密化するBeilinson-Roenblyumの定理に対して,Beilinson-Roenblyumの証明よりも見通しのよく,より精密な結果を与える証明を見出すことに成功した. 五味清紀氏とGiuseppe De Nittis氏らによるFKMM不変量とトポロジカル絶縁体における,Fu-Kane-Maleらの不変量との関係に関する指摘などを契機として,トポロジカル物質に対する興味を持ち,2015年3月9日に名古屋大学多元数理研究科で開催された,「非可換幾何若手勉強会2015」でトポロジカル絶縁体に関する紹介講演を行い,その準備を通して,分数ホール効果という現象が,理論物理学者に対して,電子の相関関係をより取り入れた理論構築問題を投げかけ.これに対し,数学者のMarcolli氏とMathai氏は,電子間の相関関係を直接考える代わりに,電子間相関関係が空間がhyperbolic空間に変形したとしそこでの独立電子としての振る舞いを,hyperbolic群に対する(Novikov予想を一般化する)Baum-Connes予想の解決を用いて議論し興味深い結果を得たことを知った. 研究代表者は,前年度までの本研究の過程に於いて,Bokstedt-Hsiang-MadsenのNovikov予想の代数的K理論類似に知見を得ていたのでこれに刺激され,2015年3月27日に岡山理科大学で山崎正之氏と一緒にNovikov予想の勉強会を開催した. 一元体研究の歴史的端緒であるリーマン予想解決への願いを少しでも理解するため素数定理のNewman氏やZagier氏による証明を,平成26年12月26~27日に高知大学理学部で開催された高知ホモトピー論談話会2014で5回講演した.一方,Connes氏の一元体へのアプローチは非可換幾何からのものであったが,ここに来て研究代表者もようやく非可換幾何による視点が理解できるようになってきた.
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Research Products
(14 results)