2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23540085
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤井 道彦 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60254231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上 正明 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80134443)
佐藤 隆夫 東京理科大学, 理学部, 講師 (70533256)
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Keywords | 幾何学 / ブレイド群 / アルティン群 / 二面体型 / 増大級数 / オートマトン / ピソ数 |
Research Abstract |
研究代表者・藤井は、分担者・佐藤とともに、離散群のオートマティック構造の構築、さらに、離散群の球面的増大級数の計算を行った。具体的には、二面体型のピュア・アルティン群 P およびポジティブ・モノイド P+ に関して、 (1)平成23年度および24年度の研究で、モノイド P+ が群 P に自然に単射に埋め込まれることを示した。証明のポイントは、群 P が自由アーベル群と同型となる中心を持つこととモノイド P+ がキャンセラティビティという性質を満たすことである。なお、群論的手法を用いた別証明も与えることができた。 (2)平成23年度および24年度の研究で、モノイド P+ および群 P の測地的代表元を受け入れるオートマトンの構成を行って、P+ および P の球面的増大級数の有理関数表示 G+/F+ および G/F を得ることに成功した。 (3)平成23年度および24年度での研究で、モノイド P+ に対する増大級数の有理関数表示 G+/F+ の分母の多項式 F+ に関して、数式処理システム(Mathematica)を用いて詳細に研究を行った。その結果、F+ が 0 と 1 に挟まれる開区間の中にただ一つだけ零点を持ち、その他の F+ の零点が複素平面の単位円盤の外に存在することが分かった。 (4)本研究の最終年度の平成25年度の研究で、(2)で得られた群 P に対する増大級数の有理関数表示 G/F の分母の多項式 F を解析して、さらに(3)の結果を用いて、群 P の増大率 τ が数論的な性質(τが Pisot 数であるという性質)を持つことを示した。
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Research Products
(8 results)