2013 Fiscal Year Annual Research Report
共形ガリレイ代数の表現と直交多項式、量子多体系への応用
Project/Area Number |
23540154
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
会沢 成彦 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70264786)
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Keywords | リー代数の表現論 / 微分方程式の対称性 / 超対称・無限次元リー代数 / 国際研究者交流(インド) / 国際情報交換(ブラジル) |
Research Abstract |
本研究課題は近年注目を集めている共形ガリレイ代数というリー代数の表現論とその数学的・物理的応用を研究するものである. 共形ガリレイ代数はあるひとつのリー代数ではなく, 無限個のリー代数の総称である. 研究機関を通じて, さまざまな共形ガリレイ代数の既約表現の分類や, 超対称化, あるいは新しい共形ガリレイ代数の導入などの成果をあげてきた. 最終年度の成果は次のとおりである. 1) 共形ガリレイ代数の表現論の応用として, 共形ガリレイ代数で生成される対称性をもつ微分方程式の階層を導いた. 2) 無限次元共形ガリレイ代数の中心拡大を分類し, 表現が既約となる条件, ユニタリとなる条件を導いた. また, coadjoint 軌道と呼ばれるものを求めた. 3) 超対称化した共形ガリレイ代数の D-加群というものを求め, それを利用して新しい超対称共形ガリレイ代数を導入した. 前述のように, 共形ガリレイ代数は無限個のリー代数の総称である. 上記の結果は, その一部分(それも無限個のリー代数を含む)に対する結果であり, 同様の研究を他のメンバーに対しても行うことは数学的にも物理的にも重要と思われる. また, 共形ガリレイ代数の表現と直交多項式の間には一般的な関係があると信じているが, その証拠を示すことが(研究計画には入っていたが)できなかった. 今後の重要な課題であると考える.
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