2013 Fiscal Year Research-status Report
ヒルベルト空間上の荷重合成作用素のジョルダン型モデル理論に関する研究
Project/Area Number |
23540190
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡邉 恵一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (50210894)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, フェロー (80120963)
斎藤 吉助 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30018949)
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
|
Keywords | operator theory / Loewner-Heinz inequality / Furuta inequality |
Research Abstract |
無限次元空間上の線型作用素に対して,正方行列の Jordan 標準形に相当する理論を構築すること。ここでは,可算無限次元 Hilbert 空間上の,有界な荷重合成作用素uCφ に限定して研究を行う。作用素ノルムを求め,その逆数を掛けてノルム 1 とした作用素の完全非ユニタリ部分を求め,それがクラス C0 に属するための u と φ の条件と,その時の Jordan モデルを u と φ の言葉で明示的に求める。 上述の「研究の目的」のための「研究実施計画」を実施する上で,2012年度までに, 順序を保存する作用素不等式の研究との関連が認識されるようになった。 研究代表者の渡邉は,行列不等式を応用することによって,変数 x の p 乗 - 1 の幾つかの積の間に成立する関数不等式を発見し証明した。さらにその関数不等式が,Schur, Hardy-Littlewood-Polya, Karamata によるマジョリゼーションによる凸関数の特徴付け定理からも導かれることを示した。 また, グランドフルタ不等式を成立させるパラメータの範囲について解明を進展させ, 特に, 0 < p < 1, 1 < s, 1 < t < 1 + r, 0 < (p - t)s + r の場合はグランドフルタ不等式を成立させないような作用素の組 0 < B < A が存在することを示し, p が 1 以上という条件の重要性を明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究の目的」は,交付申請書に記載した時点で認識されていたよりも困難であることが分かってきたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した「研究実施計画」の実施はやや遅れているが,それを極力推進する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度中に行えなかった研究打ち合わせが2回ほどあった。 25年度中に行えなかった研究打ち合わせを26年度早くに行い,26年度に当初予定していた計画の実施にすみやかに移行する。
|