2011 Fiscal Year Research-status Report
気体-液体ハイブリッド方式高気圧パルスグロー放電による排気ガス処理
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23540580
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
今田 剛 新潟工科大学, 工学部, 准教授 (60262466)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | グロー放電 / 排気ガス処理 / 高気圧 / パルスパワー / 分光 / プラズマ |
Research Abstract |
気体-液体ハイブリッド方式高気圧パルスグロー放電による排気ガス処理に共用する放電実験装置の設計製作、予備実験装置による計測系の調整等を行った。 放電実験装置の設計製作では、主電極の形状や材質の基本設計が終了し、実際の機械加工における最終調整を行っている。また、既存の高気圧ガスフローチャンバーの不具合部分の点検および補修と予備部品の調達を進めている。 OHラジカルの分光計測を行うための光学計測系の構築および調整を行った。各種光学系を組み合わせ、高気圧パルスグロー放電の発光を2mm程度の空間分解能で既存の分光器に導くシステムを構築した。この計測システムの動作を評価するためにホルムアルデヒド混合ガスの処理実験を試み、放電の基礎特性(電圧、電流、投入電力など)を計測するとともに、放電発光の分光スペクトルを測定しOHラジカルからの発光(波長310nm付近)を検知できることを確認した。同様に、放電のバッファガスであるHeからの発光(同388、587および757nm)、Hからの発光(同434、486および656nm)も確認している。さらに、ホルムアルデヒド濃度の測定も併せて実施しており、500回の高気圧パルスグロー放電の印加により、初期濃度1000ppmが375ppmまで減少し、ホルムアルデヒドを含む排気ガス処理の実証に成功した。 高気圧パルスグロー放電の放電状態を把握するための光学観測系の構築も進めている。高速度カメラによる放電発光の時間分解撮影システムおよび同カメラと平行光線光学系を組み合わせたシャドウグラフ撮影システムの構築を行い、撮影タイミングの調整系統の調整を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今後の研究計画に向けて、当該年度は計測系および放電装置の設計製作が主な計画である。計測系の構築は順調に進展しており問題はない。放電装置の設計製作については、機械加工に関して若干の最終調整を残しているが、研究計画全体への影響は小さいと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、実験装置の構築の仕上げを行い、引き続き、当初の研究計画のとおり、放電特性の把握、放電プラズマの分光計測および排気ガス処理実験を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
高速度カメラを用いた撮影システムの撮影タイミング調整系などについて、若干の設計変更が必要となり、それに伴う、電子部品等の消耗品への支出が次年度へ繰り越しとなった。 その他は、当初の研究計画どおり執行する予定である。
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Research Products
(3 results)