2013 Fiscal Year Annual Research Report
有機―無機ハイブリッド型高選択一酸化窒素センサーの開発
Project/Area Number |
23550073
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小澤 智宏 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70270999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米村 俊昭 高知大学, その他の研究科, 教授 (90240382)
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Keywords | 一酸化窒素 / 高選択性 / 電極修飾 / NOセンサー |
Research Abstract |
反応活性で酸化されやすい一酸化窒素(NO)の選択的検出が可能な分子を用いたセンサーデバイスの構築に関する研究結果について報告する。 以前の研究からNO高選択性を示す分子の構築はすでになされていた。今回は、これら分子を電極表面へ修飾することにより高選択NOセンサー金電極の構築を試みた。修飾方法としては物理吸着法と化学吸着法の2つが考えられるが、前者では金電極表面と分子に含まれている硫黄原子との直接相互作用が生じ比較的強く表面吸着される反面、分子自身が表面に水平に配向し電極表面の影響を受けるため均一系と比較して大きく酸化還元電位がシフトしていた。これは均一系における性質が変化していることを意味しており、物理吸着法は修飾方法として適さないことが判明した。そこで化学吸着法について検討するため、分子に化学吸着可能な官能基を導入した。この分子が基盤となるNO高選択性分子と同様の性質を示すかどうかについて種々分光学的な検討を行ったところ、NOに対して高い選択性を保持していること、酸化還元電位はほとんど変化がないこと、NOは最大2分子まで捕捉可能であることが確認できた。これを用いて金電極表面に化学修飾を試みた。導入したアミノ基と金表面は相互作用が小さいため、これらの間に金と相互作用が強いチーオル(S)をリンカーとして配置することにより修飾に成功した。この修飾金電極のIR-RASスペクトルの測定の結果、機能性分子由来のカルボニル伸縮振動がはっきりと確認できた。これはこの新規分子が電極表面に対して垂直に配向していることを示している。実際にNOを添加することで均一系と同様酸化還元電位は正側にシフトすることが確認できた。
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Research Products
(7 results)