2013 Fiscal Year Annual Research Report
NI基単結晶超合金の超高温での等二軸引張・圧縮多軸クリープ疲労寿命評価法の開発
Project/Area Number |
23560105
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 聖徳 一般財団法人電力中央研究所, 材料科学研究所, 特別契約研究員 (00454520)
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Keywords | 高温 / 低サイクル / 疲労 / 多軸 / 超合金 |
Research Abstract |
本年度はYH-61の十字型試験片の多軸クリープ疲労試験をxおよびy方向の結晶方位が[110]および[110]の試験片を用いて1173Kで実施した.クリープ損傷はひずみ一定の10分間の圧縮保持時間として低サイクル疲労試験に導入した.主ひずみ比(x軸方向の主ひずみとy軸方向の主ひずみ比との比)は-1~+1の範囲でクリープ疲労試験を実施した. 圧縮の保持時間を導入すると,保持時間のないものに較べて,多軸低サイクル破損寿命は低下した.なお,低下の割合は主ひずみ比に大きく依存しないことが明らかになった.すなわち,主ひずみ比が-1から0の範囲では,クリープ疲労寿命は主ひずみ比の増加に伴って増加するが,主ひずみ比が0から+1の範囲では逆に減少することが判明した. これらの十字型試験片を用いた多軸クリープ疲労試験の結果と,中空円筒試験片を用いた引張・圧縮―繰返しねじり試験での多軸クリープ疲労試験での結果を総合的に整理することのできる破損寿命パラメータについて検討した.単結晶超合金のクリープ破断寿命は大きく結晶方位の影響を受けるため,クリープ損傷を線形損傷的に考慮することは困難であることから,本研究では,クリープ損傷を繰返し速度として考慮することにした. 十字型試験片および中空円筒試験片の多軸クリープ疲労寿命を統一的に整理するため,ミーゼス型相当応力を繰返し速度で修正した新たな寿命評価式を提案した.提案した寿命評価式で両試験片のクリープ疲労寿命を結晶方位や主ひずみ比に関わらず比較的少ないばらつき範囲で統一的に整理することが出来た.また,主ひずみ比を弾性異方性で整理した異方性主ひずみ範囲を繰返し速度で修正した寿命評価式でも,ややばらつきは大きくなったが,両試験片のクリープ疲労寿命を整理することができた.
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