2013 Fiscal Year Annual Research Report
広領域表面テクスチャ生成のための加工システムと微小変位装置の開発
Project/Area Number |
23560137
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
白井 健二 日本大学, 工学部, 教授 (50256814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 義和 日本大学, 工学部, 准教授 (60277390)
|
Keywords | 微細加工 / CAD/CAM / PZT / テクスチャ |
Research Abstract |
本研究においては金属等の微細な凹凸形状の表面テクスチャを作成するため、規格化された市販のツールシャンクに装着する微小変位装置用の加工システムの開発を目的としている。現在、市販されているマシニングセンタのスピンドルヘッドは重量が大のため、その駆動機構のボールねじが過負荷状態となってしまう。また表面テクスチャ作成の様な微小な動きを連続的に加工する場合には、ボールねじへの負荷が長時間に及び、スピンドルヘッドを支えるスライダレールに局所的な繰り返し摩耗が発生し、加工機に対して限界を超える荷重がかかる。そこで、今回、被削材の加工対象箇所が一般的な幾何形状に対してはボールねじの変位量に従って、また、表面テクスチャの様な数百マイクロメートル程度の微小変位を繰り返す形状に対しては、新規に開発した圧電素子を組み込み、それぞれの形状に対応して加工を行った。 上述の表面テクスチャ作成を実現させるため、以下に示す2つの開発課題を設定した。 (1)表面テクスチャ用CAD/CAMシステムの開発 表面テクスチャはCGシステム及び形状処理の分野において多数研究がなされている。そこで扱われている技術は画像データであり、3次元形状ではない。そのため機械加工データとしては不十分である。現状のCAMシステムは、工具経路の最適化ができない。更に、一般の幾何形状と表面テクスチャ形状との作成はZ方向の工具移動を2タイプに分離するため、それぞれの駆動機構に対して同期をとる。今回のCAMシステムはこれらに対処できる。 (2)ツールシャンクを有する微小変位装置の開発 微小変位機構を有するツールシャンクは工作機械の主軸に直接設置することからは超音波振動切削装置と類似している。しかしながら、この装置が一定の振幅を持つ振動であるのに対し、今回、開発したツールシャンクは表面テクスチャ形状に対して変位の制御をするものである。
|