2011 Fiscal Year Research-status Report
熱アシストUVインプリントプロセスにおける熱流体挙動のデジタルホログラム計測
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23560243
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐竹 信一 東京理科大学, 基礎工学部, 准教授 (90286667)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 流体計測 / ホログラム / インプリント / 光硬化樹脂 |
Research Abstract |
熱アシストインプリント下の温度-速度同時計測能するために,温度場計測に蛍光粒子とLIF法を組み合わせ,速度場の熱アシストインプリント中の樹脂挙動に適用する.また、樹脂に混入されてしまうマイクロバブルの同定も行うことを目的としている。本年度は、圧着装置内での計測を行い、圧着過程及びUV照射硬化過程について計測を行った。それぞれの過程についての蛍光粒子の3次元位置座標及び速度の値を得た。実験装置は、光学レーザ装置を除振台装置にのせてそこから得られた光をインプリント装置に導く。ミラーで上方へ向きを変えハーフミラーで分離した光を片方にフィルターをつけて蛍光像取得用にもう片方をホログラムフリンジ像取得用に分離を行った。これらから得られる像でホログラムフリンジ像と蛍光像を照らし合わせることでマイクロバブルと粒子を区別することに成功した。蛍光像のみに対応付けたフリンジ像を再生プログラムで処理を行い粒子の三次元像を得た。この粒子を時間的に追跡することで変移量及びそれを時間微分することで速度を得た。圧着プレートを上昇させ100Nの力で圧着したプロセスを圧着プロセス、そこからさらにUVランプで照射をおこなったプロセスをUV照射プロセスとした。圧着による速度の発生が圧着後ただちに起きること及びUV樹脂光硬化時の変移量に比較すると著しく大きいことからインプリント時の樹脂の移動に関しての現象の主体的プロセスは圧着にあるということがわかった。また二種類の粘度がことなるUV硬化樹脂を用いたが粘度が小さい樹脂の変形量が大きいこともわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インプリント装置内の圧着及び光硬化過程のホログラム計測ができた。それぞれの過程においての蛍光粒子の変移量及び速度を得た。また粘度の異なる硬化樹脂の挙動について計測できた。さらに蛍光像を重ね合わせることでマイクロバブルと粒子を分離しホログラム再生を可能とした。
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Strategy for Future Research Activity |
粒子の濃度を増やし圧着過程及びUV硬化過程の速度の分布をそれぞれ得る。また、圧着ガラス面表面の性状も変更し速度分布を得ることでインプリントに用いられている離型剤が流動に及ぼす影響を調べる。それらを調べた後圧着面にヒータを導入して温度分布をつけることによって熱で樹脂の挙動がアシストされるかどうかを調べる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ガラス表面にオゾンによる処理及びオプツールによる処理を施す。それらの壁面で圧着及び光硬化を行い樹脂の流動挙動を調べる。樹脂の流動内の3次元の速度分布をから特に壁面近傍の速度分布挙動を調べることによりスリップの影響を調べる。これらを行うためにジグ装置の作成及び粒子の購入を計画している。壁面の状態のバリエーションを増やして実験を行うために対物レンズのレーザによる損傷も考えられるために対物レンズの購入を計画している。また、大量のホログラム画像及び再生座標のバイナリーデータを保存しておくためのハードディスクの購入を計画している。
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