2012 Fiscal Year Research-status Report
極柔軟マルチボディシステム制御のためのシステム自由度の低次元化に関する研究
Project/Area Number |
23560267
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小林 信之 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70276020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 佳城 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10422320)
鳥阪 綾子 青山学院大学, 理工学部, 助手 (70449338)
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Keywords | multibody dynamics |
Research Abstract |
本年度は2年目であり,大変形・大回転を伴う極柔軟薄板の非線形挙動解析の低次元化手法の開発,および大回転・大変形を伴う3次元極柔軟梁の曲げ・伸びを考慮した制御系の設計法検討を目的に,以下の項目について,研究を行った. 1.大変形・大回転を伴う極柔軟薄板の非線形挙動解析の低次元化手法の開発 従来提案されているANCF板要素の弾性力は線形部分と非線形部分に分けることが難しいので板厚方向の歪勾配を単純化したANCF板要素の定式化を行い,その運動方程式を時刻歴積分して応答を求める計算プログラムを作成した.その計算プログラムを用いて幾つかの例題について数値シミュレーションを実施中である.計算時間がかなり短縮できる見通しはあるが,良い計算結果が出る場合とでない場合が有り,その原因を検討中である.また,本定式化を基にした低次元化手法について式展開を行っている.さらに,昨年度製作した空気抵抗の影響を排除したアクリル製真空チャンバを用いた柔軟梁のスピンアップ実験用モータ制御とシール機構の改良を行い,予備実験を実施した. 2.大回転・大変形を伴う3次元極柔軟梁の曲げ・伸びを考慮した制御系の設計法検討 上部にラッチ金物が取り付いた柔軟梁の下端をスライダにより振動的に水平方向に駆動することにより,柔軟梁を振動的に大きく撓ませラッチ金物をスライダと同じ高さに設置したラッチ機構に結合する制御系を設計するため,昨年度開発した低次元化手法を用いて自由度の低減を行い,状態方程式を構築した.現在励振フェイズ・中間フェイズ・制振フェイズを設定しゲインスケジュール法を用いた制御系の試設計を行い,高次モードを抑制しながらラッチ機構に漸近できる見通しを得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
薄板構造の定式化および計算プログラム化までは予定通り達成した.薄板構造の低次元化手法の開発においては,ANCFで回転角の代わりに勾配を用いなければならない点に関連して縮退アルゴリズムに検討課題が有り,若干の遅れがある. 昨年度課題の積み残しがあった実験装置の改良はほぼ終了した. また,極柔軟梁の制御系の設計も見通しは立ったが,検証作業において若干の遅れがある.
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Strategy for Future Research Activity |
3次元極柔軟梁の低次元化手法の検証実験を行い,2013年度計画である低次元化3次元板要素の低次元化およびその実験検証モデル構築,極柔軟梁の制御系の制御性能を数値シミュレーションにより明らかにする.またその検証実験を実施する. なお,昨年度極柔軟梁の制御系の設計にも若干の遅れがあったため,制御系実装に関係する部品購入の一部を先送りにしたことによる「次年度使用額」(172,148円)が生じた.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
制御系実装に関係する部品等の購入する.また, 2012年度成果発表のための会議参加費と旅費に使用する.
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Research Products
(6 results)