2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23560334
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
真田 雅之 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90264803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 茂雄 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00210188)
井上 征則 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50580148)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 波力発電 / 発電機構造 / ダイレクトリンク / 波の出現頻度 / トルク指令 / 効率 / 発電出力 |
Research Abstract |
リニア発電機における余分な電機子巻線部分の影響により、ダイレクトリンク機構による回転発電機使用システムに対する効率低下の問題点が明らかになった。 低速用回転発電機を用いたダイレクトリンク式波力発電システムにおける波の出現頻度を考慮した発電機の最適極数を明らかにし、特性およびトルク指令パターンについて検討した。 まず、表面磁石構造PM発電機について4極・8極・12極・16極のモデルを設計し、有限要素法を用いて解析を行い各種特性の算出を行った。その結果、システムの設置海域を潮岬沖として増速比8のダイレクトリンク機構を用いる場合、12極構造が最も高効率となることが分かった。これはコイルエンド長の影響による銅損の低減効果と基本周波数の上昇による鉄損の増加のバランスが最も良い設計となったためである。 また、12極機を用いた際のダイレクトリンク式波力発電システムにおける出力は1平方メートルあたり877Wとなり、従来の一般的な構成である振動水柱方式のシステムであるマイティホエールにおける1平方メートルあたり数十Wの実績出力値と比較して10倍以上となることも明らかにした。 トルク指令パターンについては、設置海域の波高を用いてそれぞれの波高ごとに最適なトルク指令とすれば最も高出力となるが、波高のセンシングは実施不可能なため、発電機の回転速度のみを用いた、2段階にトルク指令を切り替える方式が最も発電出力が高くなることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
交付額が一次試作機の製作に必要な金額に対して不足したこと、および最終金額の交付決定時期が国会の予算成立の影響によりずれ込んだことによって、試作機による評価・問題点の抽出には至らなかった。 リニア発電機における余分な電機子巻線部分による効率低下を明らかにするとともに、低速用回転発電機に関する最適極数の絞り込みや電流ベクトル制御のためのトルク指令パターンの検討については初期の予定通り進捗した。 したがって、総合的に「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
早急に一次試作機を製作し、評価および問題点の抽出を行って、初期の研究スケジュールに近づけるよう研究を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
23年度の交付額が一次試作機の製作に必要な金額に対して不足したこと、および最終金額の交付決定時期が国会の予算成立の影響によりずれ込んだことによって、試作機が製作できなかったため、次年度使用額が発生しているが、24年度交付額と合わせて試作に必要な金額を確保できるため、低速用回転発電機の試作を行い、評価等を行う予定である。
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Research Products
(2 results)