2014 Fiscal Year Annual Research Report
赤外線温度画像処理を用いた視界不良時にも適応可能な交通流監視
Project/Area Number |
23560631
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岩崎 洋一郎 東海大学, 基盤工学部, 教授 (20168561)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 赤外線サーモグラフィ / 温度画像 / 画像処理 / 環境変動 / 車両検出 / 交通流自動監視 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24・25年度に、多様な環境下での車両検出精度の向上のために、車両のタイヤから放射される赤外線エネルギーが路面で反射され、その領域を赤外線サーモグラフィで撮像できることを生かした新たな車両検出アルゴリズムを構築した。先に提案したフロントガラス領域をパターン認識で検出する手法と組み合わせることによって、四季を通しての環境変動に強い車両検出手法が実現できる。タイヤの路面反射エネルギーを利用した車両検出アルゴリズムでは、計測領域の中心から外れた外側に位置する車線すなわち第1車線と第4車線の車両検出において十分な検出精度が得られなかった。ここで、車線の番号は、外側車線から中央分離帯へ向かって、1から4とする。つまり、中央車線2車線すなわち第2車線と第3車線の車両検出精度は90%を超えるが、第1車線と第4車線の車両検出精度は低下する。そこで、最終年度(平成26年度)は、全車線における車両検出精度を上げるために、以下の改良を行った。 1) 第1車線、第2車線は車両右側が検出領域である。第3車線、第4車線は車線左側が検出領域である。この検出領域の境界となる車両側面のエッジを正確に抽出するために、連続する5フレームの画像を使ってエッジを検出するようにした。 2) タイヤの路面反射熱領域を各車線の平均濃度の違いに影響されることなく忠実に強調処理し検出しやすくする。このために、強調処理であるガンマ変換のガンマ値を各車線毎に適切な値を自動選択するようにした。 1年間の期間延長(最終年度)において、上記のアルゴリズム改良により全車線での車両検出実験において92.1%の精度を達成した。そして、計画通りオープンアクセス誌へ論文が掲載された。4年間の研究期間において、車両の動きと共に車両位置を高精度に検出することが可能となり、当初の目的である視界不良を含む環境変動に強い交通流自動監視手法を構築できた。
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Research Products
(5 results)