2013 Fiscal Year Annual Research Report
露天掘り鉱山採掘跡地におけるバイオマス燃料の安定供給を目指した環境修復工法の開発
Project/Area Number |
23560986
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
島田 英樹 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70253490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹岡 孝司 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20444862)
松井 紀久男 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30136535)
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Keywords | 露天掘り石炭鉱山 / リハビリテーション / 再緑化 / 鉱山酸性排水 |
Research Abstract |
日本はインドネシアから年間約3,000万tもの石炭を輸入しており、それはオーストラリアに次ぐ第2位の石炭輸入先である。インドネシアでは石炭のほとんどが露天掘りにより採掘されているため、河川や周辺環境に多大な影響を与える。インドネシアでの石炭の生産量はここ20年程度の間に飛躍的な増加を示しており、近年の国内の電力需要の急激な増大によって、輸出用に加えて国内発電用の石炭利用も増加していくことを考慮すると、今後も石炭資源開発は飛躍的に増加していくものと予想される。そのため、資源輸入国である我が国にとって安定した我が国の資源供給のためにはインドネシアのような資源生産国における環境負荷低減型の持続した資源開発の確立に向けた積極的な技術協力が重要と考える。酸性鉱山排水(以下、AMD)問題は長く続く鉱山開発の中でも、世界中で認知されている環境問題の一つであり、岩石中に含まれる黄鉄鉱のような硫化鉱物と水・酸素が反応することで鉱山排水の酸性化が引き起こされる深刻な鉱害問題である。また、鉱山開発に伴って形成された裸地状態である跡地では土壌侵食など地球規模の深刻な環境問題が引き起こされるため、環境修復に向けた再緑化が重要な課題となっている。さらに、現在では単に石炭採掘以前の植生に復帰させることだけでなく、農作物の栽培や乳牛および肉牛の放牧、観光施設の建設など産業用途に向けた跡地の高度利用化も考慮されるようになってきているが、この場合、バイオマス燃料に利用できるヤトロファ等の熱帯植物を効率的に生育させれば、採掘跡地から継続的にエネルギーを確保することが可能となる。そこで、本本年度ではインドネシア露天掘り石炭鉱山の採掘跡地における環境修復の中で最も問題となっているAMD問題および採掘跡地の再緑化に着目して、現状把握を行い、今後の課題および指針に関して検討した。
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Research Products
(7 results)