2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23570001
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
岸 努 日本大学, 工学部, 准教授 (80260024)
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Keywords | 細胞周期 / ユビキチンリガーゼ / 染色体分離 / M期終了 / 転写制御 / サイクリン |
Research Abstract |
S期開始を制御するユビキチンリガーゼSCFCdc4がM期も制御するということが、1994年に遺伝学的に示された。それ以降現在に至るまで、分子機構は明らかになっていない。申請者は、自身で開発したユビキチン化の基質を同定する手法を用いて、SCFCdc4が、G1期に機能する転写因子Swi5のユビキチン化・分解を行うこと、SCFCdc4ユビキチンリガーゼによって分解されずに安定化する安定化型Swi5を発現する細胞では、染色体分離とM期終了が阻害されることを示した。本年度は、その分子機構の解明に取り組んだ。 安定化型Swi5による染色体分離の阻害は、Swi5によって転写が誘導されるSic1 (S期Cdkの阻害因子) の過剰発現によるCdk活性の低下が原因であった。そこでCdkによってリン酸化されるタンパク質の中に染色体分離の制御に関わる因子があることが示唆された。この因子の一つを同定した。Cdkによるリン酸化のコンセンサス配列をアラニンに置換した変異型タンパク質を発現すると染色体分離が阻害された。この因子が染色体分離に重要であることが示唆された。 また、安定化型sWI5によるM期の終了の阻害は、Swi5が転写するAmn1の過剰発現が原因であることを明らかにした。Amn1はM期終了を制御するM期終了ネットワークの阻害因子である。このAmn1は、リン酸化に依存したユビキチン化によって活性が制御されていることを明らかにした。 以上の結果から、Swi5の分解は、Sic1とAmn1を介して染色体分離とM期終了を制御することを明らかにした。したがって、Swi5の分解は、M期の制御におけるユビキチンリガーゼSCFCdc4の基質の一つであることが示された。
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