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2011 Fiscal Year Research-status Report

海の上を飛ぶコウモリー流氷南限海域で発見された新たな生態

Research Project

Project/Area Number 23570014
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

河合 久仁子  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 研究員 (60451415)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords国際情報交流(ロシア) / 安定同位体解析 / 進化生態 / コウモリ類
Research Abstract

本研究はモモジロコウモリMyotis macrodactylusが知床半島~北方四島にかけての海上を飛翔し採餌行動をおこなっているという知見に対し、詳細な調査をおこなうことによって海上のコウモリの生態について明らかにし、知床海域での適応的意義を考察することを目的としている。初年度は主に、海上での音声調査、知床半島および国後島での捕獲調査および皮膜および体毛の採集、コウモリの体毛中の安定同位体比解析を行った。 海上で飛翔行動の詳細を調査するため、船を用いて海上を一定時間、一定範囲を走行し、エコロケーションコールの録音を定期的におこなった。現在は音声の解析を行っているところである。根室海峡を飛翔する個体はどこから飛来するのか、また、知床半島と北方四島間での頻繁な個体の移動があるのかどうかを明らかにするため、知床半島、海上および国後島において200個体以上のモモジロコウモリを捕獲し、標識を装着して放逐した。現在のところ、知床半島および国後島間での直接的な個体の移動は確認されていないが、今後も標識調査を継続して、個体の直接的な移動の有無を調査する予定である。捕獲調査によって得られた体毛中の安定同位体比解析は、連携研究員の中下留美子氏がおこなった。陸上(知床半島および北海道内陸部の個体)、海上、国後島の個体について比較を行い、得られた結果の意義について検討し、次年度の調査計画に反映させる予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は、研究開始の時期が遅くなったため、コウモリの活動期をややのがしたが、当初の計画の7割ほどは達成できたと考えている。

Strategy for Future Research Activity

今後は、初年度得られた結果を基に、計画の一部を変更し調査をおこなっていく予定である。具体的には、コウモリの餌資源の影響が体毛の安定同位体比に反映されるまでにどの程度の時間がかかるのかを明らかにするために飼育実験を行う予定である。また、知床半島、海上での捕獲調査、北方四島での捕獲調査について引き続き精力的に行う予定である。また、安定同位体比解析については、炭素安定同位体比および窒素安定同位体比に加え、新しく、酸素安定同位体比についても解析を行う予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

初年度に必要な機材のおおむねをそろえることができたので、次年度は北方四島での捕獲調査、知床半島での捕獲調査について、人件費および旅費、船のチャーター代等に研究費を割く予定である。また、安定同比体比の調査について新しく飼育実験を行う予定あり、これについて必要な機材および消耗品の購入を予定している。なお、経費の節減効率的使用により生じた残額(560,866円)については、主に北方四島での調査費として使用する予定である。

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Published: 2013-07-10  

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