2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23580305
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
石田 章 島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (50346376)
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Keywords | 早食い / 過食 / 痩身志向 / 親子関係 / 友人関係 |
Research Abstract |
女子高校生412名を対象に実施したアンケート調査の個票データを用いて,小学校高学年から高校時代までの食行動の変化とその規定要因を定量的に検討することにより,女子高校生の食行動の乱れを規定する要因を各学齢段階別に明らかにすることを目的とした。 具体的な研究成果は,つぎのとおりである。 1)高校生期における食行動の規定要因抽出:共分散構造分析を用いた分析結果を要約すると,第1に,朝食摂取行動は生活習慣によって強く規定されている。第2に,間食・夜食行動は,生活習慣,友人関係,親子関係,食卓の雰囲気によって規定されているが,とくに生活習慣と友人関係からより大きな影響を受けている。第3に,過食・早食い行動は,友人関係,親子関係,食卓の雰囲気によって規定されているが,とくに友人関係から最も大きな影響を受けている。最後に,女子高校生の食行動の乱れを助長している背景要因として,生活習慣の乱れ,友人関係の不安定性,親子関係の不安定性,食卓の雰囲気の悪さが指摘できる。 2)高校生期における痩身志向と小学生高学年期から高校生期にかけての食行動・食意識:多変量解析を行った結果,痩身志向の強い女子高校生は,小学生期と比較して中学校に進学以降に食行動の乱れが顕著となり,さらに高校進学以降により乱れる傾向が認められた。同時に,女子高校生の食行動規定要因を考察する際に,小学生・中学生期まで遡って考察する必要性が示唆された。 3)親子・友人関係,食卓環境・雰囲気,生活習慣の変化が食行動に及ぼす影響(小中高の比較):潜在成長モデルによる分析結果から,小学生期の親子・友人関係および食卓環境・雰囲気が食行動に大きな影響を及ぼすこと,とくに小学生期における良好な食卓環境・雰囲気は学齢の上昇に伴う食行動の乱れを抑制すること,友人関係の不安定性が食行動に及ぼす負の影響は学齢の上昇とともに小さくなること,を明らかにした。
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Research Products
(1 results)