2014 Fiscal Year Annual Research Report
中山間地域の営農システム再構築のためのコア的地域主体の諸形態・存立条件と成長戦略
Project/Area Number |
23580318
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
柏 雅之 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40204383)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 社会的企業 / 中山間地域 / 集落営農法人 / 第3セクター / 中山間地域等直接支払制度 / JA出資型農業生産法人 / 市町村農業公社 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通して、日本の中山間地域における地域営農・資源管理の担い手再建問題に関しては、主に、広島県、島根県、大分県における集落営農法人の展開動向について調査研究を行った。広島県においては、集落営農法人の類型として、「融合型」「単純連携型」そして「全戸参加型(ぐるみ型)」の3つを析出し、融合型においては広島県北広島町における大朝モデルの分析を行った。さらにこうした集落営農法人方式の限界を析出し、その補完関係にたつべき広域営農法人の重要性とその存立条件について実態研究した。広域営農法人に関しては、新潟県上越市の旧清里村における有限会社グリーンファーム清里の経営展開のあり方を分析した。 最終年度は、上記のグリーンファーム清里における規模拡大路線の中断と再開をとおしてその経営革新と戦略について分析を進めた。また、中国地域の集落営農法人に関しては引き続き、広島県の世羅町における「さわやか田打」の分析を行った。これは法人内に条件良好水田団地と周辺部の条件不利水田団地とが混在するなかでの経営戦術に関する分析を行うためであった。 なお、中国地域の集落営農法人研究の成果は、2013年12月に広島市で開催された中山間地域フォーラムのシンポジウムにおいて研究代表者が講演を行った。また、2014年12月には地域農林経済学会(四国支部)と中山間地域フォーラムとの共催シンポジウムにおいて研究代表者が講演を行った。 他方、各年度農村の社会的企業展開と政策的課題に関して、イギリスの政策展開から学ぶための調査を行ってきた。
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