2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23580389
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
塚田 光 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (20343212)
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Keywords | 成長ホルモン / 成長ホルモン受容体 / 成長ホルモン作用 / セルトリ細胞 / ライディッヒ細胞 |
Research Abstract |
申請者はこれまでに、成長ホルモン受容体(GH-R)欠損型矮性品種(矮性鶏)をもちい、その特徴を調査し、得られた知見から成長ホルモンの作用について検討してきた。矮性鶏は体が小さく、足が短い、腹腔内脂肪の蓄積が多いなどの外見的に特異な特徴、インス リン抵抗性の低下、免疫組織重量の減少、免疫機能の減退、腹腔内脂肪の過剰蓄積などの症状が現れることを明らかにした。本申請で は、性成熟が遅延のメカニズムを解明しようと試みる。これまでに、申請者は成長ホルモン受容体欠損鶏における性成熟遅延は低体重に因るものではなく成長ホルモンが未成熟期、精細管発達遅延を引き起こすことを明らかとした。精細管の発達と精巣GHR 発現には負の相関が見られ、間質(ライディッヒ細胞)割合の減少と正の相関を確認し、GHR mRNAが8週齢精巣、特に間質で発現が高いことを示した。マイクロアレーやサブトラクション法、TOF-MASを用い成長ホルモン受容体下流に存在する候補遺伝子をいくつか同定した。その中からmRNA発現を定量的解析法をもちい網羅的確認を行った。いくつかの有力な、新規のGH依存的候補遺伝子を同定した。それらmRNAの配列を決定し、さらに培養実験やその他in vitro(ルシフェラーゼアッセイ、スパーシフトアッセイ、クロマチン免疫沈降法)を行い、GH-R依存的な発現であることを証明しつつある。TOF-MASをもちいたプロテオーム解析により蛋白質レベルで変化する物質を同定し、mRNA配列の決定、ペプチド抗体を作成した。mRNA、タンパク発現の両方を検討することが出来良好な結果を得ている。
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