2012 Fiscal Year Research-status Report
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23590014
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中村 精一 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (90261320)
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Keywords | サポニン / 抗腫瘍活性 / α-ジアゾ-β-ケトエステル / 分子内O-H挿入反応 / Ireland-Claisen転位 / 二連続第四級不斉中心 / ニトリルオキシド / 1,3-双極付加環化 |
Research Abstract |
昨年度、C20位にエキソメチレンを持つ基質を用いてIreland-Claisen転位を行うことにより、望みの立体異性体を単一異性体として得ることに成功したが、反応基質の前駆体となるテトラヒドロフランカルボン酸が分解しやすく、基質調製の再現性には問題が残った。そこで大量合成に向け、α-ジアゾ-β-ケトエステルの分子内O-H挿入反応を利用する別途合成法の検討を行った。 まず、文献既知化合物から3工程でジアゾ酢酸エステルを調製し、次いでC20-C24に相当するアルデヒドとのカップリングなどを経て環化前駆体となるα-ジアゾ-β-ケトエステルを合成した。酢酸ロジウム(II)によるO-H挿入反応の生成物を精製せずに用いてIreland-Claisen転位について種々検討した結果、塩基としてKHMDS、シリル化剤としてTBSClを用いると望みの立体配置を持つ転位生成物がシリルエノールエーテルとして収率60%で得られることが分かった。生成物から3工程で得られるアルデヒドに対するHenry反応はシリルエノールエーテル部の加水分解を伴ったが、生じたC20位のカルボニル基を損なうことなく脱水及び1,4-還元を行うことは可能であり、ニトロアルケンを得ることができた。このニトロアルケンから向山法により対応するニトリルオキシドを発生させるとC環部二重結合への1,3-双極付加環化反応が進行し、CDE環を持つイソキサゾリンが定量的に得られることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
中間体となるテトラヒドロフランカルボン酸およびその誘導体が不安定であり、当初の合成計画を変更する必要が生じた。加えて、第四級不斉中心が複数存在して反応点近傍が混み合っていることに起因する反応性の欠如や基質が複雑に官能基化されているが故の副反応のため、変換ごとに条件の精査が必要となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
イソキサゾリンに対する官能基変換ならびにC14位、C20位へのメチル基の導入法について検討し、CDE環ユニットの合成を完了する。A環ユニットとのカップリングを経てアグリコン部の合成を達成する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を行う上で必要な試薬・溶媒等の消耗品購入費、研究により生じる産業廃棄物の処理費、学会発表のための旅費などとして使用する予定である。
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Research Products
(1 results)