2013 Fiscal Year Annual Research Report
シクロデキストリン包接を利用した溶液媒介性結晶多形転移および結晶成長速度の制御
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23590063
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
平山 文俊 崇城大学, 薬学部, 教授 (90094036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庵原 大輔 崇城大学, 薬学部, 助教 (40454954)
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Keywords | シクロデキストリン / 結晶多形 / 溶液媒介性多形転移 / 包接複合体 |
Research Abstract |
固形薬品の結晶多形や転移挙動を明らかにすることは、製剤設計や品質確保において極めて重要である。特に、結晶多形は新規物質とみなされるため、新多形の発見は医薬品開発のみならず、知的財産権の拡大・維持においても重要である。本研究では,各種薬物の結晶化・結晶成長に対するシクロデキストリンの影響を詳細に検討し,新規結晶多形を検出・単離するとともに、その製剤への応用を企図する。 シクロデキストリン誘導体 2-ヒドロキシブチル-b-シクロデキストリンとの複合体形成を利用して経口抗糖尿病薬アセトヘキサミドの新規結晶多形 Form VI を発見・単離し、その in vitro 溶解性ならびにin vivo 吸収挙動を検討した。新規に単離した Form VI は、他の多形に比べて、優れた in vitro 溶解性ならびにラット経口投与時に著しく高い血中薬物濃度を示した。Form VI はアセトヘキサミドの速溶解性形態として、製剤への応用が期待された。また、水溶液からアスピリンを再結晶する際にジメチル-b-シクロデキストリンを添加すると、結晶の形は板状結晶から針状結晶へ変化し、溶解速度は著しく増大することを明らかにした。 ジメチル-b-シクロデキストリンはバルビタールの結晶多形転移を変化させること、一方、2-ヒドロキシブチル-b-シクロデキストリンは抗生物質スルファチアゾールのモルホロジー(外形)を大きくを変化させることを見いだした。
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Research Products
(7 results)