2013 Fiscal Year Annual Research Report
ロケーション管理技術と仮想化で実現するセキュアでユビキタスな院内情報システム基盤
Project/Area Number |
23590583
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大佐賀 敦 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00396433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 克幸 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30282180)
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Keywords | ロケーション管理 / RFID / アクティブタグ / 認証基盤 / セキュリティ / ユビキタス技術 |
Research Abstract |
本年度は「医師が利用しているモバイル端末を病院情報システム端末のすぐ側に置くだけで、両端末が互いを自動認証し、シームレスに利用できる機能」を実現すべく、物理的に隣接した端末を自動的に相互認証する機能の開発・評価を行った。 多くのブースが並ぶ診察室を想定し、位置検出用の励起装置を複数設置し、各励起装置1m以内への端末持込み・持出しの検出を検証した。医療での利用場面として、検査結果や画像・文書等のファイルをドラッグ&ドロップで相互認証された相手端末へ送り利用できる評価用アプリケーションを開発・実証実験を行った。端末位置はロケーションサーバで集中的に管理し、各端末は同サーバ上の情報により相互認証する仕組みとすることで、サーバに登録されていない不正な端末の利用を防御し、かつ、登録されている端末同士は隣り合わせて置くだけで自動的に相互認証が完了し、円滑かつ安全なデータ交換が可能となった。 3年間の本研究課題により、ロケーションサーバとアクティブ型電子タグを用いてPC等の位置をリアルタイムに把握することで、1)診察室や研究室、および院外へモバイルPCを持ち運んだ際、各場所に応じたファイル・セキュリティを自動的に設定し、利用者が意識することなくデータ保全を行う仕組み、2)PCを診察室等へ持ち込んだ際には、自動的に端末相互で認証し、シームレスなデータ交換が可能となる機能を実証した。 一般的な近距離無線通信(NFC)では各端末がそれぞれ独自に通信・認証するため、業務での使用を考慮すると、全体管理が困難となる課題が存在する。これに対し、本研究課題の方式では、機器の物理的な位置に基づく認証である特徴に加え、各機器をサーバで集中管理可能という利点もあり、診療情報という極めて機微な個人情報を安全に管理するインフラとして、より適したものであると考えられる。
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