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2012 Fiscal Year Research-status Report

若年成人の百日咳菌に対する抗体価の検討および検査法の評価

Research Project

Project/Area Number 23590624
Research InstitutionSt. Marianna University School of Medicine

Principal Investigator

寺久保 繁美  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究技術員 (30398961)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中島 秀喜  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (20192669)
Keywords百日咳菌の抗体価 / EIA法 / サーベイランス
Research Abstract

昨年の結果に続き、新しく発売になった百日咳抗体EIA(デンカ生研)を用いて抗百日咳毒素(PT)抗体価と抗百日咳菌繊維状赤血球凝集素(FHA)抗体価を測定し、検査法による比較と百日咳における血清学的診断の有用性について検討した。被験者は本学2年生の血清を用いた。採血時に百日咳の症状を示す者はいなかった。
2003、2005、2007、2008、2009、2010、2011年度の合計686名を被験者とした。PT抗体価が感染防御レベルとされる10EU/ml以下の者が197/686名(28.7%)だった。また、百日咳罹患の診断基準の参考値とされる100EU/mlよりも高い値を示す者が16/686(2.3%)いた。FHA抗体価は80%以上の者が10EU/ml以上の抗体を持っており、FHAは現行の無細胞ワクチンの主要抗原であり、抗FHA抗体は百日咳以外の菌(パラ百日咳菌など)の感染でも産生されるとされているのでこのような結果になったと考えられる。
各検査法には互いに相関が認められたが、PA法とEIA法の相関係数はやや相関がある程度だった。EIA法では互いに相関が認められ、FHA抗体価(デンカ生研)とPT抗体価(DRG)には強い相関が認められた。
どの検査法でも抗体価の低い者が認められた。EIA法のPT抗体価が感染防御レベルとされる10EU/ml以下の者がいる一方、百日咳の臨床症状を示さないにもかかわらず診断の参考値より高い値を示す者もおり、成人の百日咳の診断に際しては、単血清での診断には注意が必要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

PA法は過去5年分(2003年、2005年、2007年、2009年、2011年)の測定が昨年までに終了し、山口株、東浜株の凝集素価および両者の相関も測定できた。
EIA法はデンカ生研の百日咳菌抗体キットが発売され、PT抗体価およびFHA抗体価の測定が過去7年分(2003年、2005年、2007年、2008年、2009年、2010年、2011年)終了した。
百日咳菌に対する抗体価は各検査法での測定が終了したので目標は達成できたと考える。

Strategy for Future Research Activity

わが国では百日咳菌の抗体価は凝集素価(PA法)が広く活用されていたが、今年度末にはPA法の検査試薬が販売中止になり、国際的にも使用されているEIA法が用いられる。
若年成人の百日咳菌の抗体価(EIA法)を測定することにより、ワクチン接種長期経過による抗体価の低下および抗体保有率がわかる。この抗体価の結果を基に、今後のワクチン接種の参考にできればと考える。
また、近年風疹の流行が起こっている。特にワクチン接種が行われなかった20代から40代の男性が中心である。百日咳菌の抗体価を測定した血清は、まさにその年代に相当する。この血清を用いて、風疹抗体価および麻疹抗体価の測定をしたいと考える。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

風疹抗体価および麻疹抗体価の測定をするため、主にデンカ生研のルベラIgG-EIA「生研」および麻疹IgG-EIA「生研」のキットを約500検体分購入する。また、検査に必要な消耗品を購入する。
成果発表のための交通費等に用いる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 百日咳菌に対する抗体価の検査法による比較(第2報)2012

    • Author(s)
      寺久保 繁美
    • Organizer
      第61回日本感染症学会東日本地方会学術集会
    • Place of Presentation
      ホテル日航東京(東京都)
    • Year and Date
      20121011-20121012

URL: 

Published: 2014-07-24  

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