2013 Fiscal Year Annual Research Report
ループスアンチコアグラント測定法の標準化に関する研究
Project/Area Number |
23590684
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
家子 正裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50250436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 伸彦 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20372279)
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Keywords | ループスアンチコアグラント / 抗リン脂質抗体症候群 / 血栓症 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Lupus anticoagulant (LA)の診断方法の確立であり、1)LAに最適なサンプル調整法の検討、2)測定試薬の検討、3)LA診断用の交差混合試験の標準化、について検討した。 1)サンプル調整法の検討:平成23, 24年度に引き続いて検討しており、様々なLA症例の検討において、全血を1500 g, 15分間以上の遠心分離条件で、上清をバフィーコート上5mm以内を採取しないように作成した血漿が適切である事を確認した。国際血栓止血学会(ISTH)標準化委員会(SSC)で推奨する二重遠心処理血漿のLA測定結果とほぼ変わらず、サンプル作成までの時間などを考慮すると、上記の方法が推奨できる事を確認した。 2)測定試薬の検討:ISTH-SSCで推奨するAPTT試薬の活性化剤はシリカであったが、我々が作成してエラグ酸活性化剤の自家製APTT試薬は、シリカ活性化剤自家製APTT試薬よりもLA感受性は高いことを確認した。LA感受性は、活性化剤よりもリン脂質の種類、配合比率や濃度に大きく影響される事が分かった。また、dRVVT試薬では、ワルファリン服用者におけるLA感受性に問題があったが、我々が考案した補助試薬により、ワルファリン服用者のサンプルでも同様に測定する事を可能にした。 3)LA診断用交差混合試験の標準化:APTT延長例において鑑別診断には交差混合試験が有用である。しかし、その測定方法は標準化されておらず、場合によっては血栓病態であるLAが出血病態である後天性血友病に誤診される可能性があった。我々は、LA目的には患者血漿混合比10, 20%が、また凝固因子欠損および凝固因子インヒビター例では混合比50%が有用である事を確認し、即時反応および遅延反応の双方を行う事により、鑑別診断可能である事をチャートにより示した。また、コントロール血漿も推奨できる市販コントロール血漿および健常人のプール血漿の推奨できる方法を示した。
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Research Products
(7 results)