2013 Fiscal Year Annual Research Report
ラジオ波温熱刺激を用いた変形性関節症の疼痛抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
23590723
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高橋 謙治 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30347447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 一史 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60169290)
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Keywords | 変形性関節症 / 温熱療法 / 動物モデル / ラジオ波 |
Research Abstract |
前年度までに自然発症変形性関節症(OA)モデルHartley guinea pigの膝関節に動物用小型ラジオ波発信器(13.56MHz、0~500W、山本ビニター社製)でラジオ波を照射することで、加齢にともないOAが進行した関節軟骨で減少しているautophagyが再活性化すること、ラジオ波照射後6カ月でOAの進行が抑制する可能性を明らかにした。本年度はまずラジオ波により関節軟骨内に主要な熱ショックタンパク質であるheat shock protein 70 (HSP70) の発現が上昇することを免疫組織学的に明らかにした。次にOA進行抑制効果をさらに検討するために、まだOA変化のない3カ月齢のHartley guinea pigの右膝に対し1カ月に1回、6カ月間ラジオ波を照射した。関節内の温度が20分間にわたり約40℃となるようにラジオ波出力を調整した。9カ月齢で膝を採取し組織学的な評価を行ったところ、温熱療法を行っていない左膝関節軟骨と比較し右膝関節軟骨は統計学的に有意にOAの組織学的重症度が低下していた。本研究の目的の一つであったラジオ波のOAに対する除痛効果のメカニズムについてはラット靱帯切離モデルが安定せず、解析を行えなかったが、自然発症OAモデルの使用により、有意な病態進行抑制効果を明らかにした。そのメカニズムは研究代表者らがこれまでに軟骨保護作用があることを報告しているHSP70の軟骨での亢進とautophagyの活性化が関与してる可能性を示した。この知見をイタリアで行われた第8回合同整形外科基礎学会議で発表した。
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Research Products
(1 results)