2013 Fiscal Year Annual Research Report
ペインセンサーTRPA1のチャネル活性抑制メカニズムの解明
Project/Area Number |
23590730
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
戴 毅 兵庫医療大学, 薬学部, 准教授 (20330441)
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Keywords | TRPチャネル / DRG / 疼痛 / レスベラトロール |
Research Abstract |
本研究は一次知覚ニューロンにおけるTRPチャネル型受容体の機能調節に着目し、TRPチャネル活性抑制制御の分子メカニズムを解明することを目的としている。平成25年度に以下の研究を行い、arteminとresveratrolの下流シグナルによるTRPチャネルの機能抑制機構を明らかにした。 1) パッチクランプの実験方法を用いて、Ret/GFRα3シグナル、resveratrol/AMPKシグナルによるTRPチャネルの抑制調節作用を確認した。 2) 蛍光タグ付きTRPA1のプラスミドを用いて、AITC,artemin, resveratrol(含む下流シグナル)の刺激によるTRPA1のtranslocationを検討した。その結果は受容体の細胞膜と細胞質間の移行がTRPA1の活性抑制現象に関与することを示唆した。さらに、免疫沈降を行い、Retやresveratrolの細胞内下流シグナルタンパクとTRPA1のバインディングの有無を検討した。 3) 行動薬理学的実験を行い、resveratrol-AMPKシグナルのTRPA1チャネルに対する抑制効果を調べ、その鎮痛効果を確認した。 本年度の成果により、一次知覚ニューロンにおいて、resveratrol-AMPKシグナル伝達経路に介した、痛みセンサーであるTRPA1チャネルの刺激応答性の抑制が確認された。この抑制メカニズムには受容体のtranslocationが関与する可能性が示唆された。今後、これらの成果を生かしてTRPチャネルに介したAMPKの疼痛制御機構の解明を目指す。
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Research Products
(5 results)