2013 Fiscal Year Research-status Report
コミュニティ・エンパワメントによる高齢者の社会参加型自殺予防の実証研究
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23590773
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
藤田 幸司 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40463806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 豊 秋田大学, 学内共同利用施設等, その他 (10174351)
金子 善博 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70344752)
佐々木 久長 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70205855)
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Keywords | コミュニティ・エンパワメント / 自殺予防 / 社会参加 / 地域保健 / ソーシャル・キャピタル / 地域づくり / ヘルスプロモーション / 閉じこもり |
Research Abstract |
平成25年度は、平成24年度に秋田県H町にて実施した調査データ(介入研究実施後)について、申請者らが平成22 年(介入研究実施前)に秋田県H町の30 歳以上の住民を対象に実施した悉皆調査のデータとの突き合わせを行い、多変量解析によりコミュニティ・エンパワメントの技法を取り入れた積極的な社会参加を促す地域づくり型介入の効果を検討した。特に、介入プログラム実施後の住民のメンタルヘルスおよび認知的ソーシャル・キャピタルの変化について、介入プログラムを実施した地域(介入群)と実施しなかった地域(コントロール群)とで比較を行った。 地域住民のMental distress(精神的苦痛)については、K6 Scaleによって評価した。認知的ソーシャル・キャピタルの測定には本橋・金子による「地域におけるSC測定5項目」を用いた。 第1回調査(平成22年実施)と第2回調査(平成24年実施)における各地域のK6得点およびSC得点の平均値の差分を従属変数、介入or対照を固定因子、平成24(2012)年の各地域における平均年齢を共変量、第2回調査における各地域の回答者数をWLS重みとして、一般線形回帰分析を行った。その結果、認知的ソーシャル・キャピタル得点の平均値差分については、p=0.038で有意差が示され、介入地域のソーシャル・キャピタル得点は非介入地域(コントロール群)と比べて低下していなかった。一方、K6得点の平均値差分については、有意差は示されなかった。 コミュニティ・エンパワメントの技法を取り入れた積極的な社会参加を促す地域づくり型の介入プログラムを実施した地域では、地域のソーシャル・キャピタルの向上が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、コミュニティ・エンパワメントの技法を取り入れた積極的な社会参加を促す地域づくりが地域のソーシャル・キャピタルを強化し、さらには自己効力感の向上や閉じこもり予防を促進するとの仮説を実証するために、秋田県H町において介入研究を実施した。 初年度(平成23年)は、秋田県H町の3地域において、住民が積極的に集まり地域の問題と解決策を考える住民主体の集まる場(機会)を各3回づつ開催し、コミュニティ・エンパワメントの技法を取り入れた積極的な社会参加を促す地域づくり型の介入プログラムを実施した。 平成24年度は、介入プログラム実施後の、住民のメンタルヘルスとソーシャル・キャピタルの変化や、それに寄与した要因を分析する目的で質問紙調査を悉皆で実施した。 平成25年度は、平成24年度に実施した調査データ(介入研究実施後)について、申請者らが平成22 年(介入研究実施前)に秋田県H町の30 歳以上の住民を対象に実施した悉皆調査のデータとの突き合わせを行い、介入プログラム実施後の住民のメンタルヘルスおよび認知的ソーシャル・キャピタルの変化について、介入プログラムを実施した地域(介入群)と実施しなかった地域(コントロール群)とで比較を行った。その結果、コミュニティ・エンパワメントの技法を取り入れた積極的な社会参加と住民同士の信頼を高める地域づくり型の介入プログラムを実施した地域では、地域のソーシャル・キャピタルの向上が認められた。 以上から、研究は研究計画どおり順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、コミュニティ・エンパワメントの技法を取り入れた地域づくり、社会参加型の介入プログラムの、特に高齢者における自己効力感の向上、閉じこもりの予防・解消に対する有効性について詳細な分析を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度、平成24年度に介入研究のプログラムを実施したが、さらに平成25年度に別の地域にて介入プログラムを実施し、その効果を検討することにした。しかし。研究対象地域の行政機関との調整で、介入プログラムの実施を平成26年2月としたために、プログラム参加者へのアンケート調査の分析等の実施が困難となり、次年度使用額が生じた。 平成25年度の介入プログラム参加者のアンケート調査の分析および学会報告に使用する。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] The Effectiveness Of Community Empowerment, A Community Suicide Prevention Intervention Approach, In Rural Japan
Author(s)
Fujita, K., Kaneko, Y., Yong, R., Motohashi, Y.
Organizer
The 27th World Congress of the International Association for Suicide Prevention(IASP)
Place of Presentation
Radisson Blu Plaza Hotel(Oslo, Norway)
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