2012 Fiscal Year Research-status Report
地域環境と個人の健康決定要因の相互健康影響解明のための社会疫学研究
Project/Area Number |
23590793
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本庄 かおり 大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 特任准教授 (60448032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯 博康 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50223053)
中谷 友樹 立命館大学, 文学部, 教授 (20298722)
玉腰 暁子 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90236737)
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Keywords | 社会疫学 / 環境要因 / 地域影響 / 社会経済状況 / 循環器疾患 |
Research Abstract |
平成24年度は、社会人口統計体系市町村基礎データやGISを用いてコホート対象地域の地域情報データベースから、特に地域の社会経済的状況(剥奪指標、失業率、大学進学者割合など)と死亡、がん/循環器疾患罹患の関連に関する分析を実施した。また、地域環境に関する特徴(居住安定性、地域の規範等)と健康行動との関連に関する分析も実施した。 研究1: JACCコホート研究参加者における地域環境要因と総死亡・疾患別死亡リスクの関連の検証―本年度はマルチレベル分析手法を用いて市町村の社会経済状況と総死亡・疾患別死亡リスクの関連に関する分析を実施した。個人の社会経済状況の影響を超えて、市町村の社会経済状況は全死亡リスク、特に男性では循環器疾患死亡リスク、がん死亡リスク、女性では外傷による死亡リスクとの関連が認められた。地域レベルの社会経済状況が、そこに居住する人の個人の社会経済状況を超えて死亡リスクに影響を与える可能性を示唆する結果であった。 研究2:JPHCコホート研究参加者における地域環境要因と総死亡・疾病別死亡リスクならびにがん・循環器疾患発症リスクの関連の検証―居住地近隣地域の社会経済状況(剥奪指標)と疾患別死亡リスク、がん罹患リスク、循環器疾患罹患リスクの関連の予備分析を実施した。 研究3:市町村ならびに学校区・居住地近隣地域の地域環境要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的危険因子の関連に関する横断研究 (JACC Study/JPHC/CIRCS)―JPHCコホート研究参加者において、地域環境に関する特徴(居住安定性、地域の規範等)と健康行動との関連についての予備分析が終了した。CIRCS研究においては社会人口統計体系市町村基礎データやGISを用いてコホート対象地域の地域情報のデータベース化を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
JACCコホート研究・JPHCコホート研究における地域環境要因のデータベース化は完了しており、現在解析・論文化を進めている段階である。CIRCS研究においては地域情報のデータベース化が遅れていたが、本年度にほぼ完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究1: JACCコホート研究参加者の地域環境要因と総死亡・疾患別死亡リスクの関連の検証―地理的指標(市町村の社会経済状況等)と総死亡・疾患別死亡リスクとの関連に関する結果を論文化し発表する。 研究2:JPHCコホート研究参加者研究参加者の地域環境要因と総死亡・疾病別死亡リスクならびにがん・循環器疾患発症リスクの関連の検証―学校区あるいは居住地近隣地域の会経済状況(剥奪指標)と疾患別死亡リスク、がん罹患リスク、循環器疾患罹患リスクの関連に関する結果を論文化し発表する。 研究3:市町村ならびに学校区・居住地近隣地域の地域環境要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的危険因子の関連に関する横断研究 (JACC Study/JPHC/CIRCS)―JPHCコホート研究参加者において、地域環境に関する特徴(居住安定性、地域の規範等)と健康行動との関連に関する結果を論文化し発表する。CIRCS研究においては学校区あるいは居住地近隣地域の物質的要因・社会環境的要因と生活習慣、社会心理要因、生物学的健康リスク要因の関連に関する解析を進め報告する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費を含め当初の予定通りの計画を進めていく。
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Research Products
(16 results)