2011 Fiscal Year Research-status Report
新しい表面筋電図定量解析法、CI法の開発と臨床応用
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23591285
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
園生 雅弘 帝京大学, 医学部, 教授 (40231386)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 筋電図定量解析 / 表面筋電図 / 針筋電図 / MUNE |
Research Abstract |
1)データ収集続行:連携研究者上杉、東原、研究代表者、その他の連携研究者・研究協力者が協力して、CI法でのデータ収集を続行した。また、針筋電図やMUNEとの比較のための、これらの検査のデータも同時に記録した2)CI法の最適な設定の検討:連携研究者上杉、研究代表者は、前脛骨筋におけるCI法における最適なwindow幅を見出すために、過去の前脛骨筋データすべてのReview・再吟味と次述新プログラム上への再現を行った。複数のwindow幅におけるCI値と、それから求めた各患者のZ-scoreを、同時に求められる新プログラムをExcel上で作成し、そこでの検討を行った。その結果は現在解析中である。3)針筋電図、MUNEについての検討:CI法の比較対象となる、針筋電図、MUNEについてもより適切な定量解析方法を考案することは重要である。針筋電図については、研究代表者が以前に提案した、size indexの軸を対数に変えたrevised size indexを考案し、その係数を様々に変えて、神経原性、筋原性のそれぞれの診断に最適なindexを求める研究を行った。また、小指外転筋でのMUNEについては、遠隔電場電位(FFP)のMUNE値測定に与える影響についての詳細な検討を行った。4)結果の学会ならびに論文発表:以上の結果について、2011年9月のサンフランシスコでのアメリカ神経筋電気診断学会を始めとする国内・国際学会において発表し、また複数の論文発表、投稿を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績に書いたように、最初の結果を発表した前脛骨筋でのCI法について、最適なwindow幅を求めて、より優れた、また確立された検査法として呈示するという目的については、その遂行の前提として必須の過去データ(一部は10年以上前に収集され、別プログラムで解析されており、その元データにまで戻ってデータを認識同定するのは非常にたいへんな作業であった)の再現が完了し、また、同じく困難な仕事であった複数window同時比較のプログラム作成も完成して、あとは結果を得るのみの段階にまで達した。これは目標としていたことの実現への大きなステップである。その他の針筋電図解析、MUNE解析法の改良についての諸研究も順調に進んでおり、並行して論文執筆も行っている。論文については、2011年度中に約10編の当該研究・関連研究についての英文論文の掲載・採択を実現し、現在も複数論文を執筆投稿中である。以上より、順調に本研究は進展しているものと自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
1)データ収集:研究代表者、各連携研究者協力して、健常者、神経原性・筋原性疾患患者のデータ収集を続行する。2)CI法の最適な設定(連携研究者上杉、研究代表者):再現したすべてのデータと、複数のwindow幅における各患者のZ-scoreを求めるExcel上プログラムを用いて、前脛骨筋における最適なwindow幅を決定する。3)小児におけるCI法の検討(連携研究者東原、研究代表者):小児例において、前脛骨筋表面筋電図を記録し、重要な応用分野である、小児での神経筋疾患の非侵襲的評価が可能かどうかを検討する。4)針筋電図・MUNEとCI法の比較:針筋電図やMUNEとCI法の感度を比較する。特に針筋電図との比較である程度同等の診断能力が証明されるなら、非侵襲的であるCI法の利点は大きい。針筋電図やMUNEの評価法に関する関連研究も続行する。5)学会ならびに論文発表:以上の結果について、適切な国内・国際学会において発表し、また論文発表を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費:データ解析専用のコンピュータ、同周辺機器、ストレージなどの消耗品、論文別刷りなどを購入する。旅費:当該研究・関連研究を発表する国際・国内学会旅費を支出する。その他:国際・国内学会登録費、英文校正費などを支出する。
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Research Products
(8 results)