2013 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスを起因とする造血器腫瘍の病態および腫瘍化機序の解明
Project/Area Number |
23591391
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (50263976)
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Keywords | 造血器腫瘍 / ウイルス / 癌 / 感染症 |
Research Abstract |
ウイルスは発癌に密接に関係する。新規腫瘍ウイルスの造血器腫瘍における感染実態をその腫瘍化機序の一端を明らかにする。 1)2008年にメルケル細胞癌(MCC)より、ヒトポリオーマウイルスとしては初の腫瘍ウイルスであるメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)が報告された。欧米においてMCPyVと慢性リンパ性白血病(CLL)との病因的関与について報告がなされている。わが国でのMCPyVとCLLの関係については明らかにされていなかったが、本研究で、一部のCLLでMCPyVが検出されたが、その感染ウイルスは野生型であることを報告した。またMCPyVは単球に持続感染することが報告されている。この持続感染が細胞の腫瘍化へと発展させるのかどうかは不明である。そこで、単球性白血病におけるMCPyVの感染実態について解析した。急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、慢性骨髄単球性白血病患者末梢血および骨髄より白血病細胞を分離し、DNAを抽出した。このDNAを鋳型とし、定量的リアルタイムPCRによりMCPyVゲノムの検出を試みた。 解析可能であった全ての単球性白血病ではMCPyVは検出されなかったが、この知見はわが国のみならず世界でのサーベイランスが必要であることを示すものとして評価され、国際医学誌に掲載された。 2)膿胸関連リンパ腫(PAL)の発症にはEpstein-Barrウイルス(EBV)が密接に関与しているが、その詳細な腫瘍化機序は明らかにされていない。本研究において、biclonal EBVゲノムを有する極めて稀なPAL細胞株の樹立に成功し、その成果は国際医学誌に掲載された。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] Development of the BET bromodonain inhibitor OTX015.2013
Author(s)
Kay Noel, Kazunori Iwata, Shinsuke Ooike, Kunio Sugahara, Masanori Daibata, Hideo Nakamura.
Organizer
AACR-NCI-EORTC International Conference on Molecular Targets and Cancer Therapeutics
Place of Presentation
Hynes Convention Center, Boston, USA
Year and Date
20131019-20131023
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