2011 Fiscal Year Research-status Report
好酸球前駆細胞ステージ特異的IL-25レセプター発現の意義の解明
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23591463
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
有信 洋二郎 九州大学, 大学病院, 助教 (90467928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤司 浩一 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80380385)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 好酸球前駆細胞 / IL-17RB / IL-17B / IL-25 |
Research Abstract |
・我々はこれまでに、マウス好酸球前駆細胞(Eosinophil progenitor; EoP)が、マウス造血系における唯一のIL-17RB発現細胞であることを明らかにしてきた。本研究では、引き続き、IL-17RB発現EoPの生体内での意義の解明を目指す。・まず、IL-25刺激によるEoPからのサイトカイン産生能を解析した。IL-25刺激により、EoPはIL-13を産生し、エフェクター細胞とての機能を示した。一方、IL-25刺激は、EoPのPCNA, Bcl-2, Bcl-XL等の発現に影響を与えず、EoPの生存・増殖に与える影響は乏しいと考えられた。・IL-17RBはIL-17Bの受容体としても機能する為、IL-17BによるEoP刺激も試みたところ、予想に反し、Il-25よりも強いIL-13産生誘導能が認められた。EoPにおけるIL-17RBのnatural ligandは、IL-17Bである可能性が示唆された。IL-25刺激と同様にIL-17B刺激にても、EoPでのPCNA, Bcl-2, Bcl-XL等の発現量には変化なく、IL-17BにもEoPの増殖や生存をサポートする能力は認めないと考えられた。・in vitroで認められたIL-17B刺激によるEoPからのIL-13産生誘導の、in vivoにおける役割の解明を目指した。喘息モデルマウスに、intraperitoneal(i.p.)もしくはintranasal(i.n.)によるIL-17B投与を行ったが、気道炎症、BAL液中の好酸球浸潤などに違いは認めなかった。IL-17Bの中和抗体の腹腔内投与も試みたが、同様に変化は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的通り、Il-17RB発現EoPが、IL-25に反応して生物活性を発揮することを明らかにした。その生物活性は、エフェクター細胞としてのTh2サイトカイン産生能であった。しかし、そのIL-25よりも強いEoP刺激活性を、IL-17Bが発揮することを新たに明らかにした。今後は、IL-17B / EoPという軸で、解析を進めたいと考えている。これは、当初の予定とは異なる。しかし、IL-17Bは未だ生物活性が不明なサイトカインであり、今後の発展が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
・IL-17B刺激により生物活性を発揮するIL-17RB発現EoPの、生体内での役割の解明を目指す。現在用いている急性期喘息モデルに加え、慢性期喘息モデル、関節リウマチモデル、炎症性腸疾患モデルなどにおけるIL-17B/EoPの機能の解析をすすめたい。これらのモデルマウスは、現在構築中である。これらのマウスに対するIL-17BやIL-17B中和抗体の投与の影響を観察する。・マウスで得られた知見をもとに、ヒトにおけるIL-17B/EoPの役割の解明もすすめたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・各種サイトカイン、FACS用抗体、その他qPCR、ELISA、intracellular stainingなどに用いる試薬の購入・マウス、モデルマウスの購入・維持・各種学会への参加
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[Journal Article] CIN85 is required for Cbl-mediated regulation of antigen receptor signaling in human B cells.2012
Author(s)
Niiro H, Jabbarzadeh-Tabrizi S, Kikushige Y, Shima T, Noda K, Ota S, Tsuzuki H, Inoue Y, Arinobu Y, Iwasaki H, Shimoda S, Baba E, Tsukamoto H, Horiuchi T, Taniyama T, Akashi K.
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Journal Title
Blood
Volume: 119
Pages: 2263-2273
Peer Reviewed
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[Journal Article] Analysis of immune reconstitution after autologous CD34+ stem/progenitor cell transplantation for systemic sclerosis: predominant reconstitution of Th1 CD4+ T cells.2011
Author(s)
Tsukamoto H, Nagafuji K, Horiuchi T, Mitoma H, Niiro H, Arinobu Y, Inoue Y, To K, Miyamoto T, Iwasaki H, Teshima T, Harada M, Akashi K
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Journal Title
Rheumatology
Volume: 50
Pages: 944-952
Peer Reviewed
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