2011 Fiscal Year Annual Research Report
エンテロウイルス68型感染による気管支喘息発作増悪の機序解明に関する研究
Project/Area Number |
23591542
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
市山 高志 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20263767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 俊史 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90314806)
松重 武志 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60528941)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 気管支喘息 / エンテロウイルス68型 / 気道上皮細胞 / インフルエンザウイルス |
Research Abstract |
山口大学医学部附属病院小児科では2010年夏以降エンテロウイルス68型(EV68)感染に伴う気管支喘息大発作、中発作入院症例を20症例以上経験した(Hasegawa S et al. Allergy 2011 ; 68 : 1618-1620)。今まで本ウイルスによる気管支喘息発作増悪の報告はない。大阪市でも2010年6~8月にEV68感染症が少数例報告され、今後流行する可能性は否定できない。気管支喘息発作を増悪させるウイルスとして、ライノウイルスやRSウイルスなどが知られているがEV68は今まで報告がなく、そのメカニズムの研究は皆無である。EV68感染による気管支喘息発作増悪のメカニズムを気道上皮細胞を用いて明らかにすることを目的とした。方法:気道上皮培養細胞(A549)を用いて、2010年夏に当科入院患児咽頭ぬぐい液から山口県環境保健センターで分離保存されているEV68を感染させ、感染細胞の培養上清を用いてtumor necrosis factor-α(TNF-α), interleukin-2(IL-2), IL-4, IL-6, IL-10, interferon-γの濃度をELISA法やcytometric bead arrayで検討した。結果:EV68がA549細胞に感染することを確認したが、測定した6種類のサイトカイン産生はみられなかった。考察:当教室では新型インフルエンザウイルス(H1N1 pdm2009)で同様の実験を行い、IL-6などの産生を確認しており、EV68は感染細胞におけるサイトカイン産生が新型インフルエンザウイルス(H1N1 pdm2009)と異なることが示唆された。
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