2013 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚におけるパントンバレンタインロイコシジンの発現機構と病態形成の解明
Project/Area Number |
23591646
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山崎 修 岡山大学, 大学病院, 講師 (90294462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森実 真 岡山大学, 大学病院, 助教 (80423333)
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Keywords | パントンバレンタインロイコシジン / PVL / せつ / 黄色ブドウ球菌 / 皮膚細菌感染症 / 好中球 / 国際情報交換 / フランス |
Research Abstract |
①黄色ブドウ球菌のグローバルな毒素制御因子であるAgr、SarA、SigBの遺伝子欠損株を作製しin vitroでの PVL産生能について検討し、in vitroではSigBの欠損株がPVL高発現株であった。高発現株をウサギ皮膚に接種し、PVL陽性基準株、PVL陰性株と形態的、病理組織学的な比較検討を行ったが、有意差はなかった。PVLが発現するためにはある特別な環境が必要であることがわかった。 ②PVLのケラチノサイト、培養線維芽細胞、血管内皮細胞に及ぼす影響について、ケラチノサイト、培養線維芽細胞、血管内皮細胞を使用し、PVL毒素を暴露させ、IL-8の産生についてELISA、RT-PCR で測定した。線維芽細胞に対しては、IL-8の産生については有意差はなかった。ケラチノサイトと血管内皮細胞に対してIL-8産生についてLukF-PV+LukS-PVで相加作用が認められた。 ③PVL産生黄色ブドウ球菌によるせつ腫症の組織学的検討し、産生黄色ブドウ球菌によるせつ腫症の病理組織好中球浸潤が著明で毛包部の破壊や周囲の血管の壊死像が認められた。 ④せつやせつ腫症由来のPVL産生黄色ブドウ球菌について、ファージを誘発して、新たに分離されたPVL保有ファージのゲノムについてサザンハイブリダイゼーション及び部分的なシークエンスを解析し、既知のPVL変換ファージと比較した。ファージのタイプを検討したが、多様性があり、臨床型とは関連しなかった。
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Research Products
(24 results)