2012 Fiscal Year Research-status Report
3tesla脳MRIによる治療後グリオーマの腫瘍再発と放射線壊死/非再発の鑑別
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23591746
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 昭喜 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80148874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隈部 俊宏 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10250747)
村田 隆紀 東北大学, 大学病院, 助教 (70390929)
麦倉 俊司 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20375017)
梅田 みか(渡辺みか) 東北大学, 大学病院, 准教授 (20292344)
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Keywords | 脳腫瘍 |
Research Abstract |
磁化率強調画像(SWI)や灌流画像に関しては順調に症例数が増えている。SWIに関しては悪性度の高いものほど点状・斑状の低信号域が多く認められる傾向があり、微小出血や腫瘍内血管の増生を見ているものと思われ、腫瘍の悪性度評価に応用できるものと期待される。また灌流画像に関しては研究当初とは手法を変更している。当初は通常量の造影剤を用いていたが、造影剤の腫瘍実質内への漏出が原因と思われる腫瘍血流の過小評価が疑われたため、過去の論文などを参考に造影剤を2回に分けて倍量投与する方法に変更している。倍量投与による灌流画像では、通常量の灌流画像よりも腫瘍血流をより正確に評価でき、腫瘍の再発と治療後の変化(放射線壊死あるいは pseudoprogression) との鑑別への応用に有望と考えている。一方、MRスペクトロスコピーに関してはソフトウエアの導入に時間を要したため、解析が遅れている。従来の半定量的な手法による評価を平行して行うことも必要と考えている。 病理所見との対比については、腫瘍の再発と治療後の変化との鑑別が問題となる患者で病理所見まで得られている症例が少数にとどまり、今後の症例数の蓄積が待たれる。統計学的に解析に必要な症例数が不十分となる場合も考慮し、臨床経過とMRIの所見(SWI, 灌流画像、MRスペクトロスコピー)やその経時的な変化から推測される結果と合わせて解析する必要もあるかと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MRスペクトロスコピーのソフトウエアの導入に時間を要した点が大きい。患者さんのデータを取り扱う都合上、セキュリティに万全を期す必要があり、当院のネットワーク部門とのやりとりに多くの時間がかかった。また灌流画像に関しては研究の途中から造影剤の投与方法を変更したため、新たな解析を行う必要が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
MRスペクトロスコピーのデータ解析を進める。 症例数は限られるが、再手術あるいは生検にて結果の判明した症例を中心に、SWIや灌流画像画像の解析結果と病理との対比を順次行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
・コンピュータ 外部記憶装置・記憶メディア ・成果発表のための旅費 ・英語論文校正費 ・関連書籍 次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額とあわせ、解析用コンピュータ等を購入し、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。
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