2013 Fiscal Year Annual Research Report
調節性T細胞制御による放射線療法後遠隔転移の抑制法に関する研究
Project/Area Number |
23591935
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
東島 潤 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (30467815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安友 康二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30333511)
西岡 将規 徳島大学, 大学病院, 助教 (50398020)
池本 哲也 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20398019)
高須 千絵 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 特任助教 (70582823)
西 正暁 徳島大学, 大学病院, 医員 (70464344)
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Keywords | 直腸癌 / 術前放射線治療 / 調節性T細胞 / Foxp3 / CD47 / THBS-1 |
Research Abstract |
【目的】放射線治療の効果向上を目指し、放射線治療によって起こる遠隔転移増加のメカニズムおよびその抑制法の開発のため、調節性T細胞を中心とした免疫機構に注目して研究を行う。また放射線治療の効果向上を目指して発癌や癌の進展に関与している癌幹細胞に注目して研究を行う。 【方法】①Balb/c ヌードマウスの直腸前壁に切開を加え、後壁に癌細胞(HT-29) 5×106個を移植。移植後7日目から局所放射線治療を開始する群と非照射群でTreg細胞の分化、生存に必要な因子(Foxp3) について比較検討した。②ヒト大腸癌細胞株HT-29を用いて培養24時間後に抗CD47抗体投与とradiationを以下の4群で施行した。 1. Control 2. anti-CD47 antibody (10, 50µg/ml) 3. Radiotherapy (2, 5Gy) 4. anti-CD47 antibody + Radiotherapy cell countを行い, mRNA発現をPCR法で測定した。 【結果】①腫瘍+放射線照射群(n=3、3.967±1.626)では、Control群(n=3、3.133±0.681)、腫瘍単独群(n=3、3.633±0.666)と比較して脾臓細胞中のFoxp3が高い傾向を認めた。②CD47とそのリガンドであるTHBS1についてCD47・THBS1ともにHT-29で高発現していた。抗CD47抗体投与で濃度依存的に細胞増殖が抑制された。また放射線照射は5Gyで有意に細胞増殖を抑制した。抗CD47抗体投与と放射線照射の併用において、併用群で細胞増殖が有意に抑制された。 【結論】腫瘍に放射線治療を加えることで血中Foxp3が上昇し免疫寛容を誘導する結果、遠隔転移形成の一因となる可能性が示唆された。また大腸癌細胞において、CD47抑制により放射線感受性が増強される可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Benefits of simultaneous laparoscopic resection of primary colorectal cancer and liver metastases.2014
Author(s)
Takasu C, Shimada M, Sato H, Miyatani T, Imura S, Morine Y, Ikemoto T, Kanamoto M, Kurita N, Eto S, Utsunomiya T.
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Journal Title
Asian J Endosc Surg.
Volume: 7
Pages: 31-37
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 腹腔鏡下直腸切除術におけるICG蛍光法を用いた腸管血流評価と確実な手術手技2013
Author(s)
東島潤, 島田光生, 栗田信浩, 岩田貴, 佐藤宏彦, 吉川幸造, 近清素也, 西正暁, 柏原秀也, 松本規子, 江藤祥平
Organizer
第75回 日本臨床外科学会総会
Place of Presentation
名古屋国際会議場(愛知県)
Year and Date
20131121-20131123
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