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2011 Fiscal Year Research-status Report

同時多発肺病変に対する細胞遺伝学的プロファイルに基づいた治療戦略の確立

Research Project

Project/Area Number 23592068
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

永安 武  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80284686)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山崎 直哉  長崎大学, 大学病院, 講師 (70404217)
土谷 智史  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (30437884)
宮崎 拓郎  長崎大学, 大学病院, 助教 (00584749)
及川 将弘  長崎大学, 産学官連携戦略本部, 助教 (90612416)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords同時多発肺癌 / 肺内転移 / 原発多発肺癌 / 染色体構造変化 / array CGH
Research Abstract

多発肺病変に対しDNAマイクロアレイを用いて遺伝子変異解析(aCGH:array comparative genomic hybridization)を行い、多発の原発なのか転移なのか判別できるのではないか、また分化度など臨床・病理学的因子と染色体構造の変化に関連があるのではないかと考えた。対象症例は、病理学的に同時多発と診断された39症例、pm診断された80症例(pm1:69例,pm2:9例,pm3:2例)の計119症例。その内、リンパ節転移を認めなかった同時多発肺癌の6症例とpm1の6症例の12症例24腫瘍に対しaCGHによる解析を行った。結果は、Copy number changes(CNC)のsize・数と臨床病理学的因子には関連を認めなかったが、pm1でCNC数が多く(p=0.14)、sizeが大きい(p=0.42)傾向があった。二つの腫瘍間の細胞遺伝学的プロファイルの一致率の平均は、pm1で55.5%、同時多発で19.6%と有意差を認めた(p=0.02)。primary、pmの5年生存率は57%、47%(p=0.27)とprimaryが良好な傾向があったが、n0に限定すると83%、68%(p=0.28)であり、特にpm1では88%と予後良好であった。CNCの解析結果は肺内転移のゲノム不安定性を示しており、転移する過程においてゲノム変化が起こっていると推測される。また二つの腫瘍間の細胞遺伝学的プロファイルの一致率が肺内転移と多発肺癌で大きく異なり、原発なのか肺内転移なのか診断の手法として有用な可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、同時多発肺癌症例のピックアップ、それらの症例からのDNA抽出、マイクロアレイを用いた遺伝子変異の網羅的解析を行っている。一部症例は術後20年を経過しているものもあったが、array-conparative genomic hybridizationに十分なgenomeDNAを抽出することができた。

Strategy for Future Research Activity

発癌・浸潤にかかわる遺伝子の同定、発現頻度・予後との関連の比較を行う方策である。(1)aCGHによる遺伝子解析により、腫瘍細胞で共通に見られる変化(genomeのamplificaionやdeletion)や個別に認められる変化を検索する。人全ゲノム解析はすでに行われており、aCGHの変化と相当する遺伝子を同定できる。(2)変化がある遺伝子部位に関しては、PCR、FISH、免疫染色等を行い、発現を確認する。(3)この発現を各症例で比較検討を行い、発癌、浸潤に関わる遺伝子を同定・比較する。→転写産物の免疫染色等により肺腫瘍組織での発現頻度、予後との関連等を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

上記方策に基づき、ゲノム変化が認められる部位に対し、PCR・FISH等を用いた発現解析を行っていく。また、対象症例が増えるようであれば、適宜マイクロアレイによる遺伝子解析を追加し行っていく。上記に対し、研究費を必要とし、使用を計画している。

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Published: 2013-07-10  

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