2011 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞を応用した脳腫瘍モデルに対するREIC遺伝子導入による新規治療法開発
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23592128
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
影治 照喜 徳島大学, 大学病院, 特任教授 (70294684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝渕 佳史 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80547993)
倉敷 佳孝 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (10597503)
永廣 信治 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | Wnt シグナル / REIC/Dkk-3 / アポトーシス / glioblastoma |
Research Abstract |
悪性脳腫瘍におけるWnt signalの関与と細胞内での分子機構の解明、動物モデルを用いたWnt signal阻害による治療効果をin vivo で評価することが、本研究の主たる目的である。脳腫瘍効果が不十分な原因として脳腫瘍と正常細胞の境界に浸潤している癌幹細胞が薬物療法や放射線療法に強い耐性を示すことが原因の一つとして考えられている。この癌幹細胞は増殖が遅いけれども、自己再生能が強いことがわかっている。脳腫瘍効果をさらに検討していくためには癌幹細胞を用いた実験を行うことが必須と考えられる。そこでまず、Wntシグナル抑制に関与するREIC/Dkk-3をアデノウイルスベクターで遺伝子導入した場合(Ad-REIC)の脳腫瘍細胞および正常アストロ細胞に対する細胞増殖抑制作用を調べ、Ad-REICの利用能を確認した。Ad-REICにより脳腫瘍細胞はアポトーシスが誘導され、細胞増殖が抑制されるが、正常細胞は影響を受けない結果を得た。またこの作用がWntシグナル上流においてWnt蛋白およびその受容体との相互作用を抑制し、下流のRac1やβ-cateninの発現を抑制することが寄与している可能性が示唆された。またxenograftモデルを用いてin vivoでの効果も確認した。現在論文投稿に向けて準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
23年度の当初研究計画は、1.Induced Cancer Stem Cell(iCSC)マウス悪性神経膠腫モデルの作製手技を確立する2.Ad-REICの悪性神経膠腫に対する効果とその作用機序を、作製されたモデルを用いて解明するの2点であったが、すでに動物モデルはほぼ完成し、Ad-REIC)の脳腫瘍細胞および正常アストロ細胞に対する細胞増殖抑制作用を調べ、Ad-REICの利用能を確認した。Ad-REICにより脳腫瘍細胞はアポトーシスが誘導され、細胞増殖が抑制されるが、正常細胞は影響を受けない結果を得た。またxenograftモデルを用いてin vivoでの効果も確認し、現在論文投稿に向けて準備中であり、計画以上に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
xenograftモデルを用いてin vivoでの効果が確認されたので、マウスips細胞を応用したマウスグリオブラストーマをマウス脳内に作製し、これに対するAd-REICの抗腫瘍効果および市販薬との併用効果およびそのメカニズムを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスips細胞を応用したマウスグリオブラストーマをマウス脳内に作製し、これに対するAd-REICの抗腫瘍効果および市販薬との併用効果およびそのメカニズムを検討すると共に、 REIC/Dkk-3遺伝子導入により脳腫腫瘍縮小効果がみられたマウスと未治療マウスの脳組織内のmicroRNAの解析から新たに腫瘍増殖、生存、転移などにに関与する分子と抗腫瘍効果に寄与する分子を探求する試みを行うため、動物購入、細胞・抗体・麻酔薬・試薬の購入、海外の国際学会において研究成果を発表するための旅費、著名な英文雑誌への投稿料及び別刷の購入に使用する。
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