2011 Fiscal Year Research-status Report
前虚血操作の虚血再灌流障害に対する腎保護作用とremote作用の検討
Project/Area Number |
23592380
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
井崎 博文 徳島大学, 大学病院, 講師 (00335811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 博臣 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10214446)
高橋 正幸 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (50325255)
福森 知治 徳島大学, 大学病院, 講師 (10314874)
中逵 弘能 徳島大学, 大学病院, 助教 (50437638)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 腎虚血再灌流障害 / ischemic preconditioning / remoteorgen ischemic / 腹腔境下腎部分切除術 / 心筋保護作用 |
Research Abstract |
小径腎細胞がんに対する腹腔鏡下腎部分切除術が多く施行されるようになっている。同手術の際に生じる阻血に伴う腎機能の低下を最小限にすることを目的として、ischemic preconditioningの腎保護作用とその機序の解明、および心臓へのremote作用の解明を目的として研究を行った。腎虚血再灌流障害モデル作成においては、まず、右腎の摘出を行い体側腎の代償性腎機能のファクターを取り除いた。続いて腎虚血再灌流障害に対するischemic preconditioningの至適設定条件の検索を行うため、左腎動脈5分間単回阻血や左腎動脈1分間阻血およびその後の再灌流を繰り返す方法などを行い、最大限のischemic preconditioning効果が得られる方法を検討した。評価は血液学的検査(BUN,Cr)と病理学的検査における虚血後変化を観察することにより行った。血液学的検査にて腎機能障害の高度であったモデルにおいては、摘出腎での尿細管壊死の所見も高度であり、相関が認められた。一方で、現時点では、ischemic preconditioningによる血液学的検査の腎機能障害および組織障害の程度はコントロール群と比較して低減される傾向はみられるものの有意差が認められていない。今後、最大限のischemic preconditioning効果が認められる条件の検討を進め、至適設定条件を決定したのちに、VEGF、HIF-1、EPOなどの分子が腎虚血再灌流障害の低減に果たす役割、分子機構の解明および他臓器へのremote作用について解明していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
23年度中にischemic preconditioningの至適設定条件の決定が終了する予定であったが、現時点で、その設定条件が決定していない。
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Strategy for Future Research Activity |
Ischemic preconditioningの至適設定条件を決定する。VEGF、HIF-1、EPOの発現とischemic preconditioningに伴う分子機構の解明を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最適化されたischemic preconditioning下で得られた虚血再灌流モデルの腎組織を使用し、マイクロアレイによる腎保護の分子機構のスクリーニングおよびWestern blotting、リアルタイムPCR等による解明を予定している。繰越分に対しては、経時的遺伝子発現解析をマイクロアレイを用いて行う予定である。
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Research Products
(3 results)