2012 Fiscal Year Research-status Report
敗血症に伴う重症末梢神経炎の発生機序の解明と活性化第X因子阻害薬の保護効果の検討
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23592687
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
日野 博文 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (70308500)
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Keywords | 敗血症 / 重症末梢神経炎 / 抗凝固薬 |
Research Abstract |
現在までの知見を基に敗血症誘発重症神経炎ラットモデルにおいて、電位依存性Na受容体サブタイプの発現種別を確認することを目的として以下の実験を行った。 1.敗血症誘発重症神経炎ラットモデル作成:測定日7日前に麻酔下にてWistar系雄ラットの右外頚静脈にカテーテルを留置し、実験48時間後よりフリームービング持続注入装置(スギヤマゲン社製 TFM-170PC)を介して、生理食塩水を持続投与した。実験48時間前よりLipopolysaccharidを3mg/kg/日を2日間投与して当該モデルを作成した。 2.電位依存性Na受容体サブタイプ発現定量分析:当該モデルにおいて腹腔内にペントバルビタール25mg/kgを投与し、十分な麻酔を得たことを確認した後、気管切開を置き、人工呼吸を行う。同条件下において両側の坐骨神経を注意深く摘出する。坐骨神経からRNAを抽出し、cDNA化した後にリアルタイムPCR法にてNa受容体サブタイプの定量分析を実施。 3.電子顕微鏡によるglycocalyxの厚さ計測を行い、群間比較を行う。測定はヒストグラムを用いた画像分析装置により遂行する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
神経組織からのRNA抽出量が少なくリアルタイムPCR測定技術の獲得までに時間を要した。また、研究補助員の移動に伴い、再度研究を施行したため遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
電子顕微鏡によるglycocalyxの厚さ計測を行い、群間比較を行う。測定はヒストグラムを用いた画像分析装置により遂行する。本研究は当施設病理学末梢神経部門、電子顕微鏡研究施設と共同に遂行する計画であり、検体・標本作成は専門技師により行う。これより安定した検体作成が可能と考えられる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
電子顕微鏡によるglycocalyx層の厚さ比較と経時的変化Na受容体サブタイプ発現実験と同数のラットを使用するため、計200匹Wistar系雄ラットを使用予定である。薬品代は23年度と同薬品を使用し、その他、電子顕微鏡用染色試薬(酢酸ランタン)代、固定液(グルタルアルデヒド、オスミウム酸結晶)代、包埋、ディスポーザブルとして写真フィルム代等が含まれる。
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