2013 Fiscal Year Annual Research Report
革新的な生物発光イメージング法によるMMP-2関連タンパク質の分泌動態解析
Project/Area Number |
23592754
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 崇弘 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (70298545)
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Keywords | bioluminescence imaging / MMP-2 / Gaussia luciferase / exocytosis / coelenterazine |
Research Abstract |
我々が開発した分泌タンパク質の生物発光イメージング法について、MMP-2分泌動態と細胞表面への結合を解析する上で重要な点を示しながら、詳細な実験方法の論文発表を行った(Suzuki and Inouye, Methods Mol Biol, 2014)。その中で、発光タンパク質であるガウシアルシフェラーゼ(GLase)の酵素活性について、発光基質セレンテラジンの濃度依存に依存した最大発光活性と経時的な発光量の低下の条件をコントロールすることで、開口分泌されているタンパク質と細胞表面結合タンパク質のイメージングを至適化できることを示した。具体的には、高濃度のセレンテラジンでは最大発光活性が高く経時的な発光活性の低下が速いことからMMP2-GLase開口分泌動態のイメージングに適しており、低濃度のセレンテラジンでは最大発光活性は低いものの、経時的な発光活性の低下は遅いことから、細胞表面に結合したMMP2-GLaseの持続的なイメージングに向いていることを示した。 また、新規GLase変異体(GLmt)を融合させたMMP-2レポータータンパク質(MMP2-GLmt)は、野生型GLaseを融合MMP-2(MMP2-GLase)に対して、最大発光活性は同等ながら、セレンテラジンに対する親和性が高く、また経時的な発光活性の低下が速いことが明らかとなり、細胞表面結合MMP2-GLaseの発光活性が速やかに消失し、MMP2-GLaseの開口分泌をイメージングする上で、有用であると考えられた。 さらに、蛍光タンパク質融合MMP-2の全反射蛍光イメージング画像とMMP2-GLaseの生物発光イメージング画像との比較から、ビデオレートの連続画像取得による生物発光イメージングで可視化される、MMP2-GLaseの発光スポットの出現から消失に至る過程は、単一分泌小胞の開口分泌によってタンパク質が分泌され拡散する動態であることが示された。
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