2012 Fiscal Year Research-status Report
ストロンチウム含有生体活性ガラスによる新規骨補填材の開発
Project/Area Number |
23592821
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
泉 利雄 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (40248547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿南 壽 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80158732)
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Keywords | 生体活性ガラス / ストロンチウム / 骨補填材 |
Research Abstract |
①ストロンチウム(以下Sr)含有試作生体活性ガラス(以下BAG)の作製;Srを含まないBAG(Sr0)の組成は SiO 53wt%; CaO 20wt% ;Na2O 23wt%; P2O5 4wt% である。CaOの20%をSrOに置換したBAG(Sr20)、CaOの50%をSrOに置換したBAG(Sr50)、CaOの75%をSrOに置換したBAG(Sr75)、およびCaO全部をSrOに置換したBAG(Sr100)を溶融法によって合成した。 ②各Sr含有試作BAGの骨形成能評価;雄性SD系ラット(12週~14週齢)36匹を使用した。頭頂骨に直径9mmの骨欠損を作製し、各Sr含有BAG粒子を埋入した。何も埋入しないものを対照とした。骨欠損部の骨形成状態をマイクロCT(Skyscan)で経時的(1ヵ月から6ヵ月)に、かつin vivo で検索した。対照では術後6カ月で欠損部辺縁からの骨形成を認めるのみだったが、SrO群では、術後3カ月でもBAG粒子周囲の不透過像に変化はなく粒子を核とした骨形成像は見られなかったので、今回の実験系ではBAG粒子は骨伝導性を示さなかったと考えられる。Sr添加BAG(Sr0,Sr20,Sr50,Sr75,Sr100)はいずれも埋入後エックス線透過性が亢進した後、エックス線不透過像が骨縁から独立した部位に出現してきた。特にSr75およびSr100では、粒子周囲にエックス線不透過像の著しい増加を認めたので、骨の新生が生じている可能性が示唆される。Srは間葉系幹細胞を骨芽細胞へと分化させる働きがあることが報告されており、欠損部位の肉芽組織中に骨芽細胞を誘導したためと考えられる。以上からBAGにSrを含有させることにより、BAGの骨形成能を亢進させる可能性が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・骨欠損部での骨新生が予想以上に遅く、6か月まで実験期間を延長した。光学顕微鏡用標本の作製も脱灰操作に時間がかかった。(ガラスの粒子を薄切するのは難しい)。
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Strategy for Future Research Activity |
ガラスと酸のキレート反応で硬化する試作骨セメントの骨との親和性を検討する。;ガラス粒子として Sr含有BAGを用い酸としてポリグルタミン酸を用いる。ラットの頭蓋骨に骨欠損を形成し、試作骨セメントを埋入し経時的にマイクロCTで骨形成状態を検索する。光顕標本を作製し周囲骨組織との親和性を定量する。対照として、MMA/PMMA レジンを用いる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(1 results)