2013 Fiscal Year Annual Research Report
SDFー1/CXCR4システムを介した口腔癌の転移機構におけるmiRNAの役割
Project/Area Number |
23592964
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
内田 大亮 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20335798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 洋二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20200214)
玉谷 哲也 徳島大学, 大学病院, 講師 (30274236)
大江 剛 徳島大学, 大学病院, 助教 (60432762)
栗林 伸行 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80617332)
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Keywords | CXCR4 / 口腔癌 / miRNA / 転移 |
Research Abstract |
本研究では高転移能を有するB88-SDF-1細胞を用い、SDF-1/CXCR4システムの下流に存在し、転移関連分子の発現を制御するmiRNAを同定することで、本システムのmiRNAを介した転移機構を明らかにすることを目的とする。 平成23年度は、miRNAマイクロアレイを用いて、B88-SDF-1細胞で発現上昇しているmiR-518c-5pを同定した。miR-518c-5pの発現上昇は定量性PCRで確認された。予測プログラムを用いたin silco解析にてその標的分子を検索したが、膨大な量のためP値の高いものを選択肢、定量性PCRを行ったが、標的分子の同定はできなかった。 平成24年度は、miR-518c-5pに対する特異的阻害剤を用いたところ、B88-SDF-1細胞の遊走は有意に抑制された。さらに、miR-518c-5pの発現ベクターを親株B88細胞に導入したところ、細胞増殖能と遊走能は著明に増強した。 平成25年度は、miR-518c-5pを導入したB88-518c細胞をヌードマウスの咬筋内と静脈内に移植した。その結果、咬筋内での腫瘍増殖とリンパ節転移、さらには静脈内移植における肺転移が有意に増強した。B88-518c細胞における増殖と遊走はmiR-518c-5p阻害剤により抑制された。B88-SDF-1細胞を阻害剤処理し、cDNAマイクロアレイを行ったが、変動する分子はいずれも標的分子ではなかったため、B88-518c細胞をmock細胞のmRNAをcDNAマイクロアレイにより比較することで、標的と予想される数種類のmRNAを同定した。さらに、唾液腺癌の転移にCXCR4システムが関与していることを明らかにし、論文発表を行った。
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Research Products
(3 results)