2011 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病変に発現するクローディンとケモカインによる歯周病原因子の上皮透過性制御機構
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23593064
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中江 英明 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30227730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯本 浩通 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60284303)
高橋 加奈子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80403715)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 歯周炎 / 線維芽細胞 / 上皮細胞 / ケモカイン / クローディン / オクルーディン / シグナル伝達 / 共培養 |
Research Abstract |
生体においては発生、創傷治癒、分化、炎症の波及において上皮細胞と線維芽細胞は密接に相互作用を及ぼしており、細胞増殖や上皮細胞の防御機構の一つであるタイトジャンクション(TJ)形成に線維芽細胞が影響を及ぼしている。本研究では、従来単一細胞培養で検討されてきた上皮細胞のTJ形成に及ぼす歯肉線維芽細胞の役割を明らかにする。そのために歯肉上皮細胞-歯肉線維芽細胞共培養系を用いて、上皮細胞の病原因子の透過性制御機構をTJ構成分子の発現制御を中心に検討することにより、歯周病原因子がいかに歯肉溝上皮細胞層を通過し、結合組織に炎症が波及するかを解明しようとするものである。 本年度はまず歯肉上皮細胞-線維芽細胞共培養系の確立を試みた。 徳島大学倫理委員会で承認されたガイドラインに従い、インフォームドコンセントの得られた歯周病罹患患者の歯周外科処置時に得られた歯周組織からout-growth法にて歯肉上皮細胞および歯肉線維芽細胞を得る。歯肉上皮細胞をcollagen vitrigel membrane上に播いた24時間後に、membraneを逆向きにし、歯肉線維芽細胞を播き8時間培養する。このmembraneを再び逆向けにした培養液につけ、コンフルエントになるまで培養したものを共培養系として実験に使用した。また、トランスウェル内に歯肉上皮細胞を、ウェル底面に線維芽細胞を共培養したものを分離系共培養として上記の共培養系との比較に用いた。 次に各種claudinの特異的アミノ酸配列をBALBcマウスに数回免疫することによりClaudin-10に対するモノクロナール抗体を得た。他のクローディンに対する抗体は現在作製中である。現在、歯周炎患者歯肉で観察された基底細胞層にclaidin-10がどのような条件で発現するかを作製した培養系で検討している。
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Research Products
(3 results)