2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢・過疎化の進行する地域における災害時要援護者対策看護プログラムの開発
Project/Area Number |
23593198
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
前川 宣子 (河原 宣子) 京都橘大学, 看護学部, 教授 (00259384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 淳 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50224746)
野島 敬祐 宝塚大学, 看護学部, 助教 (70616127)
穴吹 浩子 京都橘大学, 看護学部, 助教 (40582870)
岩山 朋裕 京都橘大学, 看護学部, 助教 (30460687)
上山 晃太朗 京都橘大学, 看護学部, 助教 (40460688)
江間 祐恵 京都橘大学, 看護学部, 助教 (90434670)
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Keywords | 災害時要援護者 / 訪問看護ステーション / 災害対策マニュアル / 家族レジリエンス / 予備力 |
Research Abstract |
地震大国であり,風水害も多いわが国では防災・減災に向けた取り組みが必須である.また,高齢少子化が進行する中,災害時要援護者対策が重要な課題となっている.したがって,各地域において,災害時要援護者対策で取り組むべき課題を明確にし,非常時への対応強化が求められている. 本研究活動の初年度は,東日本大震災が発生した年である.当該震災における現場での支援活動を通して,本研究の計画について再度見直すべきと認識した.以前より当たり前のように人々に啓発されている自助・共助の重要性を再確認すると共に,どのようにしたら自助・共助を地域社会の中で育むことができるのか,を看護の視点から見つめ直すべきだと考えた. そこで,本研究では特に高齢・過疎化の進行する地域における災害時要援護者対策について,以下の二つの視点から検討した.災害時要援護者とその家族への防災・減災対策を実施する上で,どのような理論的基盤が必要かを検討した.その結果,災害の備え,すなわち,「予備力」を高める家族レジリエンスへの働きかけの有効性が示唆されたので,訪問看護ステーションを拠点とした災害対策マニュアルの改訂版を作成した. 本研究活動では家族レジリエンスの視点での「予備力」を高めるためにどのような方法論があるのか,については言及できておらず,今後は具体的な支援モデルについて検討していく必要がある.災害時における「予備力」を高める看護実践方法を組み立てる必要があると考える.これらを検討していく上で,先行研究で示されている通り,非常に衝撃的なイベントからの家族の立ち直りを論ずるレジリエンスは応用可能な概念であると考える.今後は,このような人々の防災・減災マインドを高める研究へとつなげていきたい.
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Research Products
(4 results)