2013 Fiscal Year Research-status Report
口腔内の生体防御能の促進に向けた看護口腔ケアモデルの開発
Project/Area Number |
23593201
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
道重 文子 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (00274267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野出 大輔 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70189801)
恩幣 宏美 群馬大学, 保健学研究科, 講師 (20434673)
仲前 美由紀 産業医科大学, 産業保健学部, 講師 (40434675)
原 明子 大阪医科大学, 看護学部, 助教 (70585489)
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Keywords | 口腔ケア / 口腔内細菌 / 生体防御 / 唾液 / 易感染者 |
Research Abstract |
本研究の目的は、易感染宿主である高齢者や脳血管障害者,経腸栄養者,化学療法や透析中の患者を対象に,看護の視点から,口腔内常在細菌叢を維持し,口腔に備わる局所の生体防御機能を損なわず,かつこれを賦活するような口腔ケアの方法を開発することである 本年度は、1)2012年10月の調査時との比較 2)無歯顎者を対象者に追加し、有歯顎者との比較 3)口腔ケア後の口周囲の循環状態をサーモグラフから分析し、唾液分泌量との関係の結果から、口腔ケアの効果を検討する事を目的とした。 対象者は、療養型病床群に入院中の患者で研究への同意の得られた方28名である。2012年度の対象者は13名であった。無歯顎者は6名で平均年齢は93.6歳であった。有歯顎者は22名で平均年齢は82.9歳、現在歯数は12.6本であった。口腔状態を観察後、1名の研究者がスポンジブラシと歯ブラシを用い3分間の口腔ケアを実施し終了時マウスウオッシュを塗布した。ケア前、ケア直後、1時間後、2時間後に、Panasonic細菌カウンタ(品番:DU-AA01NP-H)(以下、細菌カウンタ、インピーダンスの変化を計測)で左口角頰側部(第1大臼歯部)および舌中央部から測定用綿棒で採取し、口腔内総菌数を測定した。左口角頰側部(第1大臼歯部)と舌中央部の細菌数の相関は、各時間ともr=0.45であった。 細菌カウンターレベルの平均値は、前が4.3、直後が2.3、1時間後2.4、2時間後2.5であり、丁寧なケアを行うことにより、衛生状態は2時間までは変化がないことが明らかになった。唾液量と口腔内細菌数レベルの相関は正の相関を示していた(前:r=0.26、2時間後:r=0.42)。今後、唾液成分の分析およびサーモグラフからの分析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
化学療法を受けている方も対象範囲としているが、対象者を得ることが困難であること。ケアの実施は、研究者らが実施していたため時間の調整が難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者が所属する施設の職員に口腔ケアの実施の協力を依頼し、口腔ケアの効果を評価していく。また、唾液成分の分析に関しては、凍結保存中のサンプルの分析を行う。口腔の刺激による効果をサーモグラフを用いた口腔周囲の皮膚温度の変化と唾液分泌量から分析をすすめ、効果を明らかにしていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
唾液分析を外部に委託予定であったが、試薬を購入し研究者らで実施に変更したため 試薬購入および実験補助者への謝金
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Research Products
(4 results)