2013 Fiscal Year Research-status Report
発達障がいにある子どもと家族の生活臨床に関する研究
Project/Area Number |
23593351
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Research Institution | Baika Women's University |
Principal Investigator |
下村 明子 梅花女子大学, 看護学部, 教授 (30310733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 秀樹 広島国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30294482)
守田 嘉男 梅花女子大学, 看護学部, 教授 (80068501)
三宅 靖子 太成学院大学, 看護学部, 准教授 (90557422)
島田 友子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (80196485)
張 暁春 梅花女子大学, 看護学部, 講師 (60382272)
西田 千夏 梅花女子大学, 看護学部, 助教 (60637966)
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Keywords | 睡眠障害 / 発達障がい / 生活臨床 / マルトリートメント |
Research Abstract |
H25年度の研究内容と調査対象、方法として:発達障がいの子どもと家族の生活習慣・睡眠・マルトリートメントについて、発達障がいの協力校および施設で生活習慣・睡眠改善プログラムを実施し、生活習慣・睡眠改善プログラム実施前後の効果を評価する計画であった。しかし、睡眠改善プログラムとして絵本作家の協力を得て絵本による睡眠教育を試みることにしてすすめたが、これまでの調査研究で得られたデータに基づき,絵本の内容を検討し作家に依頼するまでに時間を要したため、睡眠教育実施が遅れてしまった。睡眠教育は、2013年12月,健常の幼稚園児175名にできるだけ夜寝る前に読み聞かせをしていただき、その後生活習慣に変化があったかを含めて質問紙調査を実施した。しかし、回収率は26名(14.9%)と低い結果で、自由記述も4名であった。そのうちのたった1名ではあるが、睡眠の絵本を読んでからは子どもも書いてある内容を意識した行動をとるようになったり、親も意識するようになったという記述より、睡眠教育を実施することについて多少の期待ができるといえる。 成果報告:①学会発表:2013年10月WANS 看護国際科学学会(韓国)にて「子どもの睡眠について、中国との国際比較について」国際発表。 2013年12月日本看護科学学会にて「発達障がい児の睡眠実態:マットレス下設置型センサー(眠りSCAN)を用いて」を 発表。②睡眠教育講演:2013年6月幼稚園の保護者対象 2013年9月小学校PTAの保護者対象。③本の出版:眠れる絵本2013年10月
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
H25 年度は、睡眠改善プログラムを作成し、睡眠教育を実施してその効果を検討するということにしており、遅れながらもその計画まで進むことができたことは成果といえる。反省点は、まず睡眠教育実施の進め方と方法を、調査票の自由記述やインタビュー内容から導き出すことにしていたが、プログラム内容検討から睡眠改善プログラム作成までに、研究者が集まり検討する調整が取れずに時間がかかり、結果絵本作家にも依頼が遅れ、その後はすべてが遅れてしまった。何とか睡眠改善プログラムとして健常な子どもの養育者に夜寝る前の絵本の読み聞かせをお願いして、その後質問紙調査票の依頼もできたが、結果報告書のまとめに至らなかったことが反省点である。臨地実習業務が過密で調査・インタビュー等の分析から、睡眠改善プログラム作成,絵本作成の過程が計画通り進まず、計画そのものが無理な計画にしてしまったことも反省点である。
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Strategy for Future Research Activity |
「発達障がいにある子どもと家族の生活臨床に関する研究」としては、睡眠実態や養育者の不安な思いやニーズが明らかになり、生活臨床への取り組みの方向性は示唆された。健常な子どもの睡眠教育として講演を実施した結果はかなり良い反響であったため、絵本による睡眠教育にも期待をした。しかし、実際は質問紙調査の回収率が非常に悪かったことに対して、質問紙調査票の量を含めた内容、絵本の内容、実際の絵本の使用方法等の分析が必要と言える。また、「発達障がいの子どもの睡眠教育」とした場合は、健常の子ども以上に個別性が高いので、絵本の内容、読み聞かせの方法、寝る時間をどう調整していくか、視覚や聴覚へのかたらきかけ、文字の大きさ、表現方法などきめ細かな内容検討が求められる。H26年度は、新たな科研の課題に連動していくように、前述した点も視野に入れて継続的に研究が進められるようにしていく。H26年度は23年度からの報告書のまとめは健常な養育者に実施した26名分は非常に少ないので次の科研に合体していき、それまでの内容でまとめ、研究に協力いただいた施設と養育者の方に配送し、成果報告書作成することが最終の計画となる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度に睡眠教育を実施して、その効果を質問紙調査から判断することになっていたが研究者それぞれが業務が忙しく,研究者のインタビューの時間調整が難しく後れ遅れになり,それが「ねむれる絵本」作成までの計画が遅れたことと、睡眠教育としての絵本使用後の質問紙調査票の回収率が悪くデータ入力までいかなかった。これらの結果はH26年度の新たな科研に連動させることとし、これまでの睡眠実態調査内容を報告書にまとめて研究協力者に配布する予定であったができなかった。 H26年度は,研究報告書のまとめの印刷代、研究協力者への郵送料に使用を予定している。現在482,945円の残金は、調査のデータ入力費用と報告書の印刷代、研究協力者への郵送料を予定している。見積もりで30万円あれば大丈夫のようであるが、予算があるならばもう少しページ数を増やすことも検討したい。それでも余るようであれば、成果報告としてバリ島での研究発表の参加費用に充てたいと考える。
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Research Products
(4 results)