2011 Fiscal Year Research-status Report
ウェルビーイングピクチャースケール日本語版作成の試み
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23593494
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Research Institution | Kyoto Municipal Junior College of Nursing |
Principal Investigator |
中野 雅子 京都市立看護短期大学, その他部局等, 准教授 (90362376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50215935)
江頭 典江 京都市立看護短期大学, その他部局等, 助教 (70547463)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | Well-Bing |
Research Abstract |
本研究は、軽度認知機能障害(MCI)、初期認知症高齢者への生活指導やセラピー研究に必要なQOL評価スケール米国版Well-Being Picture Scale(WPS)の日本版を作成し使用可能性を検討する。 平成23年度は、原版WPSの日本における健常高齢者とMCI高齢者への使用を試みる。 研究成果は、(1)精神科クリニックを受診したMCI高齢者5名へのインタビュー調査を実施し、質的事例研究を Psychological Experience related to the Memory of an Elderly Woman With Mild Cognitive Impairment のテーマで 、The 1st Global Congress for Qualitative Health Research 2011で発表した。(2)『もの忘れ外来』で平成23年2月~平成24年3月に新患予診として看護面接を実施し、記憶、生活障害、ADL、IADL、MMSE、家族の不安を聴取した。その結果は、The therapeutic nursing interview for the purpose of the early diagnosis of Alzheimer's disease in outpatient department と題し、 Alzheimer's Association International Conference on Alzheimer's Disease 2011で報告した。(3)原版WPSを日本人大学生83名に使用し、GHQ28、多面的感情状態尺度で妥当性を検証し、第6回日本応用老年学会で発表した。(4)健常高齢者280名を対象にWPS使用し基準関連妥当性と絵の印象を自由記載する調査を実施し解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、1)認知症の早期診断・早期治療を目的とする『もの忘れ外来』に、軽度認知機能障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)高齢者、初期認知症高齢者の研究フィールドを確保でき、研究活動経過を2国際学会、1国内学会で報告できた。2)MCI高齢者の心理について少しづづ分析が進んでおり、質的研究の国際学会に出すことができている。3)米国版WPSの日本における若年者・高齢者双方の健常者に対する試みから、 日本における使用可能性が確認できつつある。4)現在日本人高齢者の原版WPSの絵の解釈を分析中で、結果をもとに日本版の絵に修正できる(製作者の了解を得ている)。5)滋賀医大研究分担者、大阪大学連携研究者から良好なサポートを受けることができている。以上より、研究は目的に沿った方向で進んでおり、おおむね順調であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、(1)原版WPSに対する日本人高齢者の絵の解釈の情報を分析し、原作者と連絡をとりつつ日本版を作成する。(2)昨年度の研究成果の発表を論文化し、学会誌に投稿する。(3)研究フィールド「もの忘れ外来」において、量的データによるMCI高齢者・初期認知症高齢者の心理分析を行い、介入のデザインを考えていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、(1)MCI高齢者の心理について質的研究をもう2例国際学会で発表する予定である。(2)原作者と面談の必要性があり、訪米を考えている。(3)絵を描く機器の購入(4)関連書籍の購入(5)英語論文・学会発表英語チェック(6)プリンター購入等を予定している。
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Research Products
(3 results)