2013 Fiscal Year Annual Research Report
ウェルビーイングピクチャースケール日本語版作成の試み
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23593494
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Research Institution | Osaka Shin-ai College |
Principal Investigator |
中野 雅子 大阪信愛女学院短期大学, その他部局等, 教授 (90362376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50215935)
江頭 典江 京都市立看護短期大学, その他部局等, 助教 (70547463)
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Keywords | 高齢者心理 / ウェルビ-イング / 認知機能 / 相互作用 |
Research Abstract |
平成26年度は、昨年度末に男女の健常高齢者に対して行った、2基準心理尺度GHQの短縮版GHQ28、高齢者抑うつ尺度15項目版による『米国版 Well-Being picture scale の我が国における信頼性・妥当性の検証(Web調査)』の調査結果を分析し、平成26年6月5日第55回日本老年社会科学会で発表した。発表内容は、研究参加者が55~84歳の男性128名、女性152名合計280名(平均年齢69.6±7.5歳)で、GHQ28の信頼性係数α=0.95、GDS-15の信頼性係数α=0.80、WPSの信頼性係数α=0.76であった。WPSの外部基準関連妥当性は複数の項目において弱い~やや強い関連性(ピアソン積率相関係数r=0.121~0.397)を示した。WPS合計点とGHQ28合計点はr=0.411(P<0.01)で相関していた。最尤法ブロマックス回転による探索的因子分析では2因子を抽出し、<第1因子:活動性><第2因子:抑うつ・不安>とした。今回の調査では、強い関連性は検証しなかったが基準関連妥当性と心理尺度としての信頼性を検証した。さらに自由記載欄の分析では、①絵を前にした高齢者の心象が表出されやすい②絵を「わからない」と答える➂7件法として捉えられていない④選択の迷いが表出されるなどが見られ、高齢者を対象とする場合項目数や7件法の検討なども必要であると考えられた。また絵を「わからない」と答える例では、日本の高齢者への絵の工夫の必要性が示唆された。以上の結果を用いて、米国版WPSに用いられた絵の日本版への改訂を行った。改訂には平成26年に購入したペン入力のタブレットを使用した。現在これと基準関連妥当性のWeb調査の準備を済ませており、結果が出次第日本老年行動科学会年次大会で発表し、論文化する予定である。
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Research Products
(1 results)